2019年5月

2019年5月29日 (水)

Seirei201905290101_66中澤女流初段が連続で歩を突き捨て、先手陣に嫌みを作ってから△6五桂と跳ねました。次に△5七歩のたたきが厳しい狙いとなりますが、その前に▲7七桂と振り飛車らしく桂をぶつける手段があるようです。以下△5七歩に▲6五桂△5八歩成と取り合ってしまい、▲4三歩と▲5五桂を主軸に戦うのが棋士室で示された変化。その攻め合いは先手ペースだといわれています。

Img_6957_z_naka (囲いの堅さに差がある中、果敢に攻めていった中澤女流初段。相手にさばかせず、押し込めるか)

Seirei201905290101_51対局再開の一着は、比較的穏やかな飛車回りでした。関西将棋会館の棋士室では、代えて▲5六歩△同歩▲6五歩という激しい変化も示されていました。

Img_6938_z_yori (朝の頼本女流初段)

Seirei201905290101_5012時、図の局面で昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲頼本1時間3分、△中澤56分(持ち時間各2時間、チェスクロック使用)。昼食の注文は、両者ともにありませんでした。対局は12時40分に再開します。

Img_6961_h_heya (昼食休憩時の芙蓉の間。頼本女流初段が考え続けていた)

Seirei201905290101_18戦型は先手四間飛車に決まりました。図の直前に頼本女流初段が▲1八香と穴熊を目指したところ、中澤女流初段はしばらく時間を使ってから△7四歩。こちらは急戦志向です。

Img_6920_a_heya02 (対局準備を始める両者)

おはようございます。第1期ヒューリック杯清麗戦予選7回戦より、中澤沙耶女流初段(5勝1敗)と頼本奈菜女流初段(5勝1敗)の一戦をお送りします。対局は関西将棋会館で、5月29日(水)10時開始。持ち時間は各2時間(チェスクロック使用)。先後は振り駒で決定。なお勝者は本戦に進出します。

【棋譜ページ】
http://live.shogi.or.jp/seirei/kifu/1/seirei201905290101.html

本局の中継は虹が担当致します。どうぞよろしくお願い致します。

2019年5月16日 (木)

6連勝で本戦進出を決めた中村真女流三段にインタビューを行いました。

Dsc_1865

――6連勝で本戦進出一番乗りとなりました。
中村「始まったときは遠い道のりだと思っていましたが、頑張っているうちに気づいたら予選を通過できたという感じです。運が良かったと思います。6局振り返るとどの対局も厳しい場面が続きましたから」

――唯一の6戦全勝についてはどう受け止めていますか。
「星取りを気にせず目の前の一局に集中できたのがいい結果につながったと思います。2敗失格システムが初のことで不慣れなところもありましたが、1敗できるというアドバンテージのことを考えずに対局したのが緊張感があってよかったのかもしれません」

――本戦は4人で行いますので、ベスト4に進出したことになります。
「残りの3枠はまだ誰が入るか決まっていませんが、すごい方や若手が残っています。記念すべき第1期でベスト4に進出できたことは大変光栄です」

――まだ相手は決まっていませんが、今後の抱負をお願いします。
「清麗戦を創設してくださり女流棋士として本当に嬉しく思います。私がデビューした頃はタイトルが4つの時代でしたが、現在は女流棋界も七冠になり、とても励みになります。個人的には清麗という響きが気に入っています。せっかく本戦に進出できたので、一局でも多く指せるように頑張ります」

Dsc_1795

本日の中継は以上です。
最後までご観戦いただき、ありがとうございました。

Dsc_1802 (快勝で6連勝とし本戦進出一番乗りを果たした中村真女流三段)

Dsc_1832 (敗れた中澤女流初段は5勝1敗となり7回戦で本戦入りを目指す)

Dsc_1860 (懸念していた順を検討し表情が険しくなった中村真女流三段)

Dsc_1845 (明るい表情で先輩女流棋士の指摘を聞く中澤女流初段)

Dsc_1841 (感想戦は別室で行われた)

【本日行われた清麗戦6回戦の結果】
甲斐智美女流五段○-●香川愛生女流三段(東京)
和田あき女流初段●-○頼本奈菜女流初段(東京)
里見香奈女流四冠○-●渡部 愛女流王位(関西)

里見香女流四冠、甲斐女流五段、頼本女流初段が5勝1敗とし、7回戦に進出しました。

20190516f89手で中村真女流三段が勝ちました。終局時刻は14時39分。消費時間は▲中村真1時間49分、△中澤2時間0分。勝った中村真女流三段は6連勝で本戦進出を決めました。敗れた中澤女流初段は5勝1敗となり、7回戦で6勝目を目指すことになりました。