第31期倉敷藤花戦三番勝負第1局

2023年11月 6日 (月)

大盤解説会

本局は現地にて大盤解説会が行われます。

日時:11月7日(火) 13時30分~終局まで
会場:倉敷由加温泉ホテル山桃花「山桃花の間」
解説 解説者 : 山崎隆之八段
   聞き手 : 長谷川優貴女流ニ段
費用:無料
定員:150名(先着順、事前申込不要)

問合せ先
倉敷由加温泉ホテル山桃花(電話:086-477-5588)
Img_3159(前夜祭は、永山久夫・由加温泉ホテル山桃花代表取締役社長のあいさつで締められた)

以上で本日のブログ更新を終了します。対局開始は明日10時です。
どんな三番勝負の幕開けになるのでしょうか。明日の対局開始をお楽しみに。

(武蔵)

見どころ解説

両対局者が退室したあと、長谷川女流二段の司会進行で、中田八段と山崎八段が、対局の見どころについて解説しました。
Img_3097(左から、山崎隆之八段、中田功八段、長谷川優貴女流二段)

――倉敷市について。
中田八段「大山先生の門下になったのが、44年前です。倉敷はきれいな街だな、ここに住みたいなと、子供ながらに思った印象があります」

山崎八段「子供のころから将棋中心の生活だったので、家族旅行がそんなに多くはないのですが、倉敷にいった思い出が強いです。きれいな街で楽しかったように記憶しています」
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――両者の棋風について。
中田八段「どちらも得意なスタイルが一緒なんですよ。ふたりが戦ったらいつも力戦型なので、見ごたえがありますよ」

山崎八段「里見倉敷藤花は、十代の頃はとても攻め将棋でした。しかし、奨励会に入ってパンチ力よりも安定力が必要と考えられたのか、受け重視の手厚い将棋に変わりました。そして、いまはまた本来の姿に戻られています。西山挑戦者は力強いストレートパンチを繰り出す棋風で、みんなから『剛腕』と表現されています。これまでの将棋を見ても、どちらも序盤から積極的に主導権を争っている印象です」

長谷川女流二段「両対局者との対戦はまだありません。里見倉敷藤花に憧れて女流棋士になったので、いちど対戦してみたいなと思うのですが、おふたりと対戦するにはタイトル戦に出なければならないので、なかなか叶いません」
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――明日の解説会について。
中田八段「山崎さんは、棋界で一二を争う力戦派です。明日は素晴らしい解説が聞けると思います」

山崎八段「ふたりの将棋を見ていて、いつも楽しそうだな、代わってほしいなと思います。前例のない局面をふたりで考えて、うらやましい局面になっていることが多いです」
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――今期三番勝負について。
中田八段「西山挑戦者は、先日のヒューリック杯第3期白玲戦七番勝負で、白玲を奪取されました。今回もタイトルを奪う気まんまんでしょう。一方の里見倉敷藤花は守る気まんまんです。先後は明日決まるので、戦型予想はできません。しかし、すごい勝負になるのは間違いないでしょう。男女関わらず、情熱を持ち続けられるのは才能のひとつです。同時期にそういった女性が一気にふたりも出てくるとは思いませんでした。将棋界の新たな歴史を作るふたりだと思っています」
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(武蔵)

前夜祭(2)

Img_3041(花束を受け取る両対局者)
Img_3047(花束贈呈は、六車夏禾さんと松井果穂さんが務めた)
Img_3066(里見香奈倉敷藤花)
「今期は大山先生の生誕100周年ということで、第1局からこの倉敷の地で対局をさせていただけることに、心より感謝申し上げます。明日から対局が始まりますけれども、全力を出しきれるように頑張っていきたいと思っております。明日からどうぞよろしくお願いいたします」
Img_3076(挑戦者の西山朋佳女流四冠)
「昨年に続きまして、皆様に温かくお迎えいただきまして、心より感謝申し上げます。今期も昨年に続いて、倉敷市で対局をさせていただけることになりました。大山先生の生誕100周年という期に、対局者として来られたことをうれしく思っております。三番勝負は始まりますとすぐに進んでいくのかなと思います。そういった中で、明日は自分をしっかり出せたらなと思っています」
Img_3092(両対局者はあいさつの言葉を述べ、退室した)

(武蔵/書き起こし:潤)

前夜祭(1)

18時、対局場と同じホテル山桃花の2階「山桃花の間」で、前夜祭が行われました。
Img_2977(伊東香織・倉敷市長)
「倉敷市出身の大山名人が生誕100周年ということで、今年は倉敷市にとって格別の年。例年と違い、第1局からここ倉敷市で三番勝負を行わせていただく運びとなりました。女流棋界を引っ張られている両対局者は昨年に続いての三番勝負になりますが、きっと記念すべき対局になると思っております」
Img_2997(清水市代・公益社団法人日本将棋連盟常務理事)
「今年は三番勝負の全局をここ倉敷市で開催していただけることとなりました。倉敷を心の故郷として愛してやまない私に取りまして、大変うれしいことこの上ない三番勝負です。また、倉敷由加温泉ホテル山桃花様に第1局をご誘致いただいたということで、初めてでもありますので、両対局者もきっと楽しみにしていることと思います」
Img_3013(伊原木隆太・岡山県知事)
「女流四冠同士の激突ということで、毎回毎回楽しみにしているんですけれども、今回もすごいことになるんじゃないかと楽しみにしております。将棋は指せば楽しいもので、豊かになるものとも思います。今後も岡山県庁として、将棋の普及に何らかの形で強く関わっていきたいと思います」
Img_3021(乾杯の発声は、尾崎茂・児島商工会議所会頭が行った)

(武蔵/書き起こし:潤)

検分

予定の時間を早めて、検分が行われました。検分は対局に使う盤や駒を確認し、部屋の空調や光の差し具合をチェックする作業です。立会人の中田功八段が主導し、大山名人記念館館長で本局の観戦記を執筆する北村實さんの説明を交え、つつがなく10分ほどで終了しました。
Img_2941(里見香奈倉敷藤花)
Img_2945(西山朋佳女流四冠)
Img_2957(関係者の話では11月には紅葉が鮮やかというが、今年はまだ見頃を迎えていない)
Img_2952(大きな問題なく終了した)

(武蔵)

第31期、三番勝負開幕

大山名人杯第31期倉敷藤花戦三番勝負は、里見香奈倉敷藤花(女流四冠)に西山朋佳女流四冠が挑みます。今期三番勝負は大山康晴十五世名人生誕100周年記念行事として、すべて倉敷市で対局が行われます。第1局は11月7日(火)に、岡山県倉敷市「倉敷由加温泉ホテル 山桃花」で行われます。対局開始は10時。持ち時間は各2時間(チェスクロック使用、切れたら1手60秒未満の着手)。先後は振り駒で決定します。昼食休憩は12時から13時です。本局の立会人は中田功八段、現地大盤解説会解説を山崎隆之八段、聞き手は長谷川優貴女流二段、記録係は榊菜吟女流2級がそれぞれ務めます。
インターネット中継は棋譜コメント入力を潤、ブログを武蔵が担当します。
どうぞ、よろしくお願いします。

【主催:倉敷市】
http://www.city.kurashiki.okayama.jp/
【主催:倉敷市文化振興財団(アルスくらしき)】
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(武蔵)

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