第28期倉敷藤花戦挑戦者決定戦

2020年10月 1日 (木)

第28期倉敷藤花戦 三番勝負の日程

第1局 11月5日(木)「関西将棋会館」
第2局 11月21日(土)岡山県倉敷市「倉敷市芸文館」
第3局 11月22日(日)岡山県倉敷市「倉敷市芸文館」

本局の中継は以上で終了いたします。ご観戦くださいまして、ありがとうございました。


(玉響)

インタビュー

感想戦終了後、中井女流六段は報道陣からのインタビューに答えました。

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――いまのお気持ちは。
中井 挑戦者になることを目標にしていたので、タイトル戦に久しぶりに出られてうれしいです。

――2006年度以来のタイトル戦登場です。
中井 自分でも、いつタイトル戦に出たのか思い出せないくらい。それだけ若手が増えて強くなった、こちらが衰えてきたことの証かなと。弟弟子のおじさん(注:木村一基九段のこと。佐瀬勇次名誉九段門下の同門)も頑張っているので、おばさんも頑張らないと、という感じです。

――木村一基九段の影響は大きかったですか。
中井 挑戦者になってタイトル戦で戦うのはすごいことだなと思っていましたし、特に注目されたタイトル戦だったので、刺激を受けました。

――今回、挑戦できた要因は。
中井 わからないです(笑)。正直。本局もちょっとよさそうと思っていましたが、最後まで自信がそんなに持てていたわけではないですし。

――以前から将棋の勉強法は変えましたか。
中井 コンピュータの影響で、修行時代の昭和の将棋、平成の将棋とは、戦型や感覚的なものがだいぶ違ってきているので、ついていくのが大変というところはあります。

――中井さんの挑戦で勇気づけられるファンもいると思います。どのような将棋を見せたいですか。
中井 里見さんは若い頃から渋いというか、老獪な指し方もするというか、そういうところがあったので、こちらは逆に若い将棋で対抗したいなと。里見さんはいろいろな戦型を指すので、自分なりに研究して全力でぶつかっていきたい。相手が強いので、正直難しい戦いだとは思います。せっかくいただいたチャンスなので、いい将棋を指して結果がうまくついてくるようにしたいなと。

――里見さんとは6勝6敗。そのあたりの意識は。
中井 互角とは思っていない。最近は全然対戦がなく、こちらが勝ち上がっていかないと当たらない。久しぶりに対局ができることはうれしい。吸収できる部分が多いと思うので、貴重なタイトル戦になると思っています。

――初めてタイトル戦に出られたのが13歳で最年少記録になっています(注:1983年4月開幕の女流王将戦三番勝負)。また最年長でタイトル戦に出られることに、どのような思いがあるか。
中井 一番最初のタイトル戦は遥か昔のことで、それから40年近くたっているので、年月とともにいろいろなことがあったなあと。正直、ずっとタイトル戦から遠ざかっていて、若くて強い女流棋士がどんどん出てきて活躍しているので、年齢的にタイトル戦に出るのは厳しいのかなとも思っていた。そういう意味ではすごくうれしいです。

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(インタビュー書き起こし=文)

(玉響)

感想戦

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(玉響)

終局直後

A73032032(終局後、主催紙によるインタビューが行われた)A73032023

【中井女流六段の談話】

――倉敷藤花戦の番勝負に進むのは2004年以来、16年ぶりとなります。
「年齢的にも厳しいかなと思っていたんですけど、チャンスがきたので、頑張りたいと思います」

――一局を振り返って
「香を取れれば少しいいのかなと思っていたんですけど、堂々と▲同銀(33手目)と取られてしまったので……。形勢判断がよく分からなかったです」

――最初は想定通りだったのでしょうか。
「石本さんはいろいろな将棋を指されているので、正直、どんな戦型になるか予想がつかなかったです」

――よくなったと思ったところは。
「終盤、上部が手厚くなって、先手玉が見えやすい形になったところは何とかなるのかなと」

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【石本女流初段の談話】
――一局を振り返って。
「まだ陣形が完成していないので、(後手からの)仕掛けはやりづらいかなと思っていました。香を取らせてる間に堅さを生かしてさばければと思いましたが、じわじわ駒損が響いて手厚く指され、食いつけそうで食いつけなかったです」

――最初の流れは思った通りでしたか。
「若干、想定していた形とは違っていたんですけど、三間飛車でいこうというのは決めていました」

――もう少しでタイトル初挑戦というところでした。今後の抱負は。
「挑戦者決定戦まできたのは初めてで、チャンスと思っていたんですけど、実力が足りなかったと思うので、またこの舞台にチャレンジできるように頑張りたいです」

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(玉響)

中井女流六段が挑戦決める

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中井女流六段が石本女流初段に勝ち、挑戦を決めました。投了図以下は▲3九玉△2七桂▲2九玉△1九香成までの詰みとなります。終局時刻は15時21分。消費時間は両者2時間。中井女流六段がリードを奪ってから、手堅い指し回しで圧倒しました。中井女流六段は女流タイトル挑戦の最年長記録を更新。タイトル戦登場は2007年の女流名人戦以来13年ぶり。本棋戦では2004年の第12期以来、16年ぶりの三番勝負登場になります。

(文)

両者一分将棋に

20201001_87図の▲8二歩成で両者とも一分将棋に入りました。形勢は、玉形の差が大きく、中井女流六段が勝ちに近づいている模様です。

(玉響)

戦線拡大

20201001_71図は14時20分頃の局面。2筋に駒柱ができています。ここで、石本女流初段は▲1五歩と突いて端に手を求めました。先手は2六竜が攻めに活用できないと苦しくなってきますが、現状はすぐに働かせる手段が難しそうに見えます。

A7303150_2(石本女流初段)


(玉響)

駒得VS飛車の働き

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図は13時20分頃の局面。駒割りは▲金△銀桂香で後手の駒得ですが、飛車の働きでは先手に分があります。8一桂と9一香が遊んでいることを加味すると、まだ難しい形勢といえそうです。A7303123(中井女流六段)

(玉響)

対局再開

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A7303168(再開後の一手は▲7四歩だった)

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(玉響)

昼食休憩

20201001_38この局面で石本女流初段が20分使って昼食休憩に入りました。消費時間は、▲石本54分、△中井1時間5分。昼食注文は両者ともなし。対局は12時40分から再開されます。

A7303116(昼食休憩時の特別対局室。石本女流初段が残って考えていた。中井女流六段も12時5分には着座し、休憩中とは思えない空気だった)

(玉響)