(里見香奈倉敷藤花)
――本局を振り返って。
里見 終始こちらから動いていく展開でしたが、あまり成算があったわけではなかったです。もう少しゆっくりめに局面を動かしていくべきだったと思います。善悪はよく分からなかったですね。終盤が難しかったので、そのあたりの判断がよかったかどうか怪しいです。
――次局の抱負は。
里見 次は先後も決まっていますので、できる準備をしたいです。
――倉敷市で久々の公開対局。
里見 地元の方々や岡山の方々に応援にきていただけるので、非常に楽しみにしております。自分の力を出しきれるように頑張りたいと思います。
(西山朋佳女王・女流王将)
――本局を振り返って。
西山 攻められる展開から始まって、途中で攻め合いに切り替えたのですが、そのあたりで判断を誤ってしまったのかなと。
――次局の抱負は。
西山 久しぶりに倉敷に伺いますが、それについては純粋に楽しみです。次局は少し日が空きますので、しっかりと準備して挑めたらと思います。
――倉敷市で久々の公開対局。
西山 リアルタイムでご観戦いただけるということで、相応しい将棋が指せればと思います。変わらず頑張りますので、ご注目いただけますと幸いです。
(虹)
ここまでの進行について、畠山鎮八段に振り返っていただきました。
「予想した展開では互いになかったと思います。ただ類似形があったり、経験だったりで進めています。昼食休憩まで激しい競り合いが続きましたね。先手の西山さんが自玉近辺の駒を盛り上げて手厚さを主張にする戦い方、後手の里見さんが攻めていく将棋です。途中は先手のほうが危なく見えましたが、71手目▲5五歩△同金▲4四歩がよかったのか。本来は遊びそうだった1七銀が、これだけ激しい展開になって詰む詰まないが絡むと、守りによく利いて輝いてくると思いますよ」(畠山鎮八段)
ただしここから数手進むと「後手が読みきっているのか」との声。一直線の寄せ合いに突入しています。
「互いにひるむことなく目一杯ですね。第1局からここまでの叩き合いになろうとは」(畠山鎮八段)
(虹)