*第11期五番勝負第5局 Feed

2026年5月31日 (日)

2026053160図の△6六歩は△6七歩成▲同銀に△6五角の両取りを含みにしています。伊藤叡王が54分考えて▲7七桂と跳ねて△6五角の筋を防ぐと、斎藤八段は42分の考慮で△6七歩成。▲同銀に△8五歩と攻めています。

2026053164▲8五同歩なら△同桂▲同桂に△6五角が打てるようになります。ちなみに6筋の成り捨てと歩の合わせで攻める筋は、三枚堂七段が大盤解説会で示していた手順です(三枚堂説は実戦の△6七歩成に代えて△8五歩で、▲同歩なら△6七歩成▲同銀△8五桂と攻める)。

三枚堂七段は実戦の△8五歩に▲同歩ではなく、▲7四歩△8六歩▲7三歩成△8七歩成▲7二と△同金▲6五桂の変化を気にしていました。中央を攻められると、後手玉は壁銀が響く格好です。

「その順は先手からすれば、かなり魅力的ですね。先手玉の逃げ道が広いのに対し、後手玉は壁銀で寄せがわかりやすいですから。一方、後手からすれば自玉がどれぐらいで寄るかを計算しやすいということにもなります。まだどっちがよくなりそうかはわかりません」(三枚堂七段)

実戦は三枚堂七段が指摘したように、△8五歩に対して▲7四歩△8六歩▲7三歩成△8七歩成の攻め合いに進みました。終盤の攻め合いが近づいています。

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Dsc_4917_2766(控室では休憩中の三枚堂七段が継ぎ盤を動かす。大盤解説会から戻ってきた森内九段が前に座った)

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Dsc_4905_2760(つくばエクスプレスの高架下に広がるのが、柏の葉アクアテラス。従来型の調整池に高質化を施し、訪れた人の憩いの親水空間となるように整備したもの)

Dsc_4906_2761(風が通って気持ちよい。水辺では、ゆっくり散歩を楽しむ人が多くいた。スマートシティと自然の調和が感じられる街づくりだ)
Dsc_4909_2762(草が揺れる。風にも形がある)

Dsc_4867_2746(人がにぎわっているのは……)

Dsc_4868_2747(昔あそび広場。けん玉や独楽回しなど、様々なアナログなゲームを楽しめるイベントが開催されている)

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Dsc_4872_2750(熟練の方が「レジェンド」という難易度の高い技を披露してくれた)

Dsc_4874_2751(写真は玉を持って剣を穴に入れる「飛行機」。続けて「はやて中皿」と「ダウンスパイク」をノンストップで決める。連続技で非常に難しいが、いとも簡単に成功していた)

Dsc_4863_2744(将棋の指導対局)

Dsc_4870_2748(叡王戦も中継中)

柏市は千葉県の北西部に位置し、首都圏の代表的な衛星都市・ベッドタウンとして知られます。柏駅(JR・東武鉄道)の近くに、石田和雄九段が運営する「柏将棋センター」があります。今回、大盤解説会に出演する佐々木勇気八段・高見泰地七段・三枚堂達也七段・門倉啓太六段・鎌田美礼女流2級も同所で腕を磨きました。
対局場「柏の葉カンファレンスセンター」は、柏の葉キャンパス駅(首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス)で徒歩2分です。同駅は柏駅から4.5キロ、車で20分ほどの距離があります。複数の大学がキャンパスを構え、ショッピングモールも充実していて住みやすそうな街です。駅前では若者や家族連れ、海外から留学にきたであろう人が楽しそうに歩いている姿を見かけました。
つくばエクスプレス柏の葉キャンパス駅を中心とする柏の葉地域では、公・民・学連携のまちづくりが進められています。柏市と千葉県、東京大学、千葉大学の4者が連携・協働し、2008年に柏の葉国際キャンパスタウン構想をとりまとめました。

【柏市HP:柏の葉国際キャンパスタウン構想】
https://www.city.kashiwa.lg.jp/hokubuseibi/shiseijoho/keikaku/shigoto/kaihatsu/4521.html

Dsc_4887_2764(柏の葉キャンパス駅の西口。駅は右奥の白い建物)

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Dsc_4884_2752(手前の建物が東京大学で、複数の大学が同地域に集中している。左奥のグレーの建物が、本局の対局場「柏の葉カンファレンスセンター」)

Dsc_4866_2745(対局場前の広場では、叡王戦と関連したイベントが行われている)

2026053155控室で指摘されていた、ただのところに歩を突き出す▲8六歩が指されました。後手から逆に8筋を合わせて攻める筋が部分的にあっただけに、先手に柔軟な発想と深い読みがないと決断できない手でした。実戦は△8六同飛▲8七金△8一飛▲8六歩と進んでいます。

2026053159▲8六歩に△6三銀と守っても、▲6四歩△同銀に▲7四歩や▲6三角から攻められます。斎藤八段は銀上がりではなく、△6六歩で攻め合いの姿勢です。先手はバラバラの陣形、後手は壁銀が気になります。強気には強気と、お互いに一歩も引きません。ここから激しくなりそうです。

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15時に午後のおやつが出されました。注文は、ともに「北海道産夕張メロンのダブルミルクレープ」。飲み物は伊藤叡王が「水出しアイスティー」、斎藤八段は「アイスココアラテ」、「あたたかいお茶」。斎藤八段からは盤側にアイスココアラテ、お茶は控室に出すようにリクエストがありました。

Dsc_4745_2737(伊藤叡王のおやつ)

Dsc_4742_2736(斎藤八段のおやつ)

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再開後の一手は、4七の銀を腰掛け銀に構える▲5六銀でした。後手は角にプレッシャーをかけられたので、△7五歩から大駒を使って攻めます。以下▲4五銀△5五角▲4七金△7六歩▲同銀△8八角成▲同金の進行です。

2026053151後手は狙われた角を交換してさばきます。▲8八同金の局面は先手陣がバラバラなものの、▲7五銀から▲7四歩が狙いのひとつです。斎藤八段は▲8八同金に△7四飛▲7五歩△8四飛として、桂頭攻めの筋を防ぎました。

2026053154控室では▲8六歩が指摘されています。△同飛に▲8七金から飛車を圧迫する構想で、8四にいる飛車の横利きがなくなれば▲7四歩の桂頭攻めがあります。伊藤叡王は△8四飛に手を止めました。先手は方針を決める大事な分岐点です。特に後手に△6三銀と上がられると、桂頭の弱点をカバーされるので長期戦が予想されます。

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現地では14時より大盤解説会が始まりました。トップバッターは佐々木勇気八段、三枚堂達也七段です。幼馴染とあって、ラフな口調で息の合った解説が繰り広げられていました。

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Dsc_4846_2731(勝又七段は解説の手順をスクリーン上で再現している)

Dsc_4848_2732(三枚堂七段)

Dsc_4857_2733(佐々木勇八段)

Dsc_4860_2734_2(昼食のうな重の写真をみると、ふたりは「おいしそう!」と声をそろえた)