図の△6六歩は△6七歩成▲同銀に△6五角の両取りを含みにしています。伊藤叡王が54分考えて▲7七桂と跳ねて△6五角の筋を防ぐと、斎藤八段は42分の考慮で△6七歩成。▲同銀に△8五歩と攻めています。
▲8五同歩なら△同桂▲同桂に△6五角が打てるようになります。ちなみに6筋の成り捨てと歩の合わせで攻める筋は、三枚堂七段が大盤解説会で示していた手順です(三枚堂説は実戦の△6七歩成に代えて△8五歩で、▲同歩なら△6七歩成▲同銀△8五桂と攻める)。
三枚堂七段は実戦の△8五歩に▲同歩ではなく、▲7四歩△8六歩▲7三歩成△8七歩成▲7二と△同金▲6五桂の変化を気にしていました。中央を攻められると、後手玉は壁銀が響く格好です。
「その順は先手からすれば、かなり魅力的ですね。先手玉の逃げ道が広いのに対し、後手玉は壁銀で寄せがわかりやすいですから。一方、後手からすれば自玉がどれぐらいで寄るかを計算しやすいということにもなります。まだどっちがよくなりそうかはわかりません」(三枚堂七段)
実戦は三枚堂七段が指摘したように、△8五歩に対して▲7四歩△8六歩▲7三歩成△8七歩成の攻め合いに進みました。終盤の攻め合いが近づいています。

