終局直後
永井大三段が優勝。三段としては2013年の都成竜馬三段(当時)以来、2回目の快挙です。藤本渚七段は2023年に続いて2回目の準優勝。七段のため、今期が最後の新人王戦でした。永井三段には、今期三段リーグ終了後(降段点を取らないことが条件)に次点が付与されます。
(永井三段。積極的な攻め、しっかりした受け、入玉模様と多彩な指し回しだった)
――いまの気持ち。
永井 ずっと分からない感じだったので、勝ててホッとしています。
――初出場で初優勝となった。今期全体を通して得たものは。
永井 新人王戦の持ち時間は3時間。奨励会は1時間半。倍の時間で指させていただけたのは貴重な経験でした。
――トーナメントのどのあたりから優勝を意識したか。
永井 もちろん開幕時点から優勝したいなという気持ちはありましたが、本当に優勝を意識したのは決勝に進んだときでした。
――今後の目標。
永井 やはり三段リーグを抜けること、プロになることが目先の目標です。その先は、まだ実力が足りていませんが、ここ3年から5年の間で、タイトルを獲れるような棋士になりたいです。
――奨励会員の優勝は2人目。プロに勝って頂点に立ったことについて。
永井 奨励会員は出場できる棋戦が新人王戦と加古川青流戦しかなく、ありがたい機会でした。その機会を生かして頂点まで駆け上がれたのはよかったかなと思います。
――師匠の神谷広志八段も注目していた。
永井 自分が結果が出ないときも師匠は何かおっしゃるわけではないのですが、何も言わないことが自分に対する信頼なのかなと思っています。昔から温かく見守っていただいているので、ひとつこうして結果を出せたのはよかったと思います。師匠には感謝しています。
(藤本七段。敗勢でも「あわや」の局面を作った)
――三番勝負を振り返って。
藤本 1局目に負けてしまったことで、ずっと追いかける感じになりました。永井さんとはネットとかで指す機会があり、序盤の準備でリードをされることも多かったので、なるべくそうならないようにしたいと思っていたのですが、本局は特に序盤で作戦負けになったんじゃないかと思っていて、そこから差を詰めるどころか、広がっていったというか。ずっと苦しい勝負になってしまったかなと思います。
――最後の新人王戦となった。今後の目標。
藤本 こういう形で卒業というのは、挑むチャンスがなくなったということで、すごく残念な気持ちです。でも、これからも対局はたくさんあるので、一局一局、結果を出せるように頑張るしかないかなと思います。
――執念を感じる最終盤だった。
藤本 最後は投げ場を失ったというか、棋譜を汚してしまったという意識があって、永井さんには申し訳ない気持ちがあります。入玉できて自玉が詰む感じではなくなったので、できる限り、あきらめずにやろうかと思っていました。最後はもしかしたら相手の飛車が詰むかもしれない形になり、そこだけに懸けて、という感じでした。でも最後はハッキリ足りない感じになってしまいました。こうなってしまう前に、うまくやらなければいけなかったと思っています。


