終局直後インタビュー
(勝った服部慎一郎六段は、2期ぶり2度目の優勝を決めた)
□優勝を決めた服部慎一郎六段のインタビュー
―― 連勝で2度目の優勝を決めたいまの心境は。
服部 全体を通して、厳しい戦いが続いた。その中で優勝できて、結果だけはうれしく思う。
―― 本局を振り返って。
服部 後手番の待機策を選んだが、序盤はよくわからない局面が続いた。中盤も少し苦しいか、後手番なら仕方がないか、という難しい戦いだった。
―― 千日手かという局面から、一気にペースを握ったように見えた。
服部 後手番でうまくいっているかどうかわからず、千日手は仕方ないと思っていた。△7四桂(142手目)と金取りに打って攻めが続く形になったが、、自玉に王手を続けられながら、上部を開拓される可能性もあって、ペースは握ったようでも難しいと感じていた。
―― 今後の抱負は。
服部 まだタイトル戦に出られていない。まずはタイトル戦の出場を目指して頑張りたい。
―― 新人王はタイトルホルダーとの記念対局がある。それに向けての意気込みは。
服部 前回の記念対局は持ち時間を余して、完敗の内容だった。今回はじっくり時間を使って、いい勝負になるように調整したい。
(高田明浩五段は連敗で退いた)
■敗れた高田明浩五段のインタビュー
―― 決勝三番勝負を戦ってみて。
高田 2連敗は仕方がないが、中終盤で形勢を離される展開が続いた。中盤力の向上が課題と感じた。
―― 千日手になりそうな局面があった。打開した局面について。
高田 序盤はよくなっているとまではいかないまでも、ペースは握れていると思って打開したが、千日手が妥当だった。それでも互角と感じていて、少し無理をしたのかもしれない。それでも、どちらがいいとはいいきれない局面だったと思う。
―― 今後に向けての抱負は。
高田 いままで大舞台に出たことがなかった。今回は2連敗だったが、いい経験をさせてもらえた。またこのような大舞台に戻ってこられるように、精進したい。
(感想戦前に両者はインタビューを受けた)
(武蔵)