局後インタビュー
(服部六段)
――対局を振り返って。
服部 二転三転の将棋だったので……最後は運がよかったのかなという感じがします。やってみたい形ではあったのですが、ちょっと先手番の主張を失ってしまったような感じで。27手目▲4六銀が早かったのかもしれませんが、代えてどうやればよかったのか。自然に指していたつもりではいたので、それで悪くなっているようでは作戦がよくなかったのかなと思います。昼食休憩のところは後手に主導権があり、作戦負け気味でした。
――中終盤について。
服部 基本的には苦しい前提ではいました。77手目▲3七桂のあたりから少しずつ盛り返しましたが、そのあとこちらも悪手を指してしまって。83手目▲4六銀のところは迫れている感じもしましたが、もう一度87手目▲4六銀としたところが結構ひどい手だったかなと思います。
――優勝候補といわれる中、この決勝三番勝負を迎えて。
服部 あまり意識はせず、普段どおりの対局と同じように、目の前の将棋一局一局を多く指せるようにと考えています。
――第2局に向けて。
服部 第1局よりも精度を上げて、よい内容の将棋を指せればと思います。
(高田五段)
――対局を振り返って。
高田 矢倉にされたのは意外でしたが、後手番なりにはそこそこうまく指せたのではないかなと、序中盤は思っていました。
――終盤については。
高田 一瞬詰みを逃がしていたと思うので……。中盤の利を生かせなかったので、そこをうまくやれていればと思いました。
――持ち時間の使い方について。
高田 これまでの4戦(対服部六段)と比べると持ち時間を残せていたと思うので、その点は間違っていなかったと思います。ただ終盤、秒読みで勝ちきれるようになれたらなと。
――初めての番勝負について。
高田 先後でいろいろと準備して臨んできたのですが、いままで勝ったことのない相手ですので、1勝でもできたらよいかなと思っていました。本局は対矢倉で作戦が外れてしまい、似たような形を指したことがある、ぐらいの感覚でした。
――第2局に向けて。
高田 対戦成績や実力差を考えても苦しい番勝負だとは思っていました。ただ本局は思ったよりも善戦できたので、次は詰み逃がしだけはしないように気をつけたいなと思います。
(虹)