上野四段が先勝
決勝三番勝負第1局、▲上野-△藤本戦は115手で上野四段の勝ちとなりました。終局時刻は16時37分。消費時間は▲上野2時間47分、△藤本3時間0分(チェスクロック使用)。上野四段はプロデビュー戦を白星で飾り、優勝まであと1勝に迫りました。
(飛龍)
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決勝三番勝負第1局、▲上野-△藤本戦は115手で上野四段の勝ちとなりました。終局時刻は16時37分。消費時間は▲上野2時間47分、△藤本3時間0分(チェスクロック使用)。上野四段はプロデビュー戦を白星で飾り、優勝まであと1勝に迫りました。
(飛龍)
終盤入り目前、ここで桐山九段に現局面までを振り返っていただきました。
「上野さんの矢倉に対し、藤本さんは雁木に組むと早々に桂跳ねで攻めていきました。上野さんは▲桂△金交換で駒損になりましたが、後手陣にキズが多いことから自信を持っていたのではないでしょうか。47手目▲3七歩の局面に注目していましたが、藤本さんは受けずに△4六歩から攻め続けていきます。51手目▲6八角といったん引いたあと、その角を切ったというのが面白い構想でしたね。それで上野さんがリードをしたと思います。以降はそのリードを保ちつつ進めているという印象です」(桐山九段)
棋士室に来訪している東和男八段と古森悠太五段に見解を尋ねました。
「どちらかといえば先手持ちです。駒割りは2枚換えで、手番を握っています。▲4四歩と打てるのもポイントです。後に▲3六銀と引いて2筋攻めを見ることもできそうです。先手のほうに有力手が多そうですね」(東八段)
「代えて▲5六銀と引くようでは変なので、金打ちだと思っていました。4五銀がいなくなると△4七角の王手金取りが生じますので、その点には注意です。△7三角と引かせれば後に▲7九玉と寄れるようになりますし、それで陣形がしっかりとします。先手は攻めに専念できそうで、現局面は先手を持ってみたいです」(古森五段)