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2009年10月

2009年10月13日 (火)

両対局者、局後コメント

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「▲4二角と打って手ごたえを感じた」と語る広瀬五段。
中村四段は「(△7九飛では)飛車は6九から打たないと話にならなかった」と無念そうに語った。

局後のインタビューで広瀬は次のように語った。

「中村四段は、時間がなくても一手勝てると思ったら鋭く踏み込んでくるイメージ。今回は相手の得意な展開を意識して将棋を指した。スパッと斬る将棋が自分の得意な形なので、そういう意味では力を出せたと思う。優勝できて安心した。ほっとしている」

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(ご観戦いただき、ありがとうございました)

(文)

感想戦

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(<左>鮮やかな寄せで棋戦初優勝を飾った広瀬五段。<右>終盤の入り口で誤算があったか、無念の中村太四段)

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(早稲田大学将棋部の学生が見守る中、中盤の変化手順を検討する対局者)
(光)

終局

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(鮮やかな寄せで勝利した広瀬五段)

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(険しい表情の中村四段)

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(局後の感想を語る広瀬五段)

(文)

広瀬五段、2連勝で優勝

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83手までで中村太四段が投了し、2連勝で広瀬五段が第40期新人王に決まった。投了図以降は△2四同銀と取るのは▲2三金と打たれて詰み。他に適当な受けも無く急転直下の終局となった。終局時間は17時11分。消費時間は▲広瀬2時間46分△中村太2時間50分。
(光)

広瀬五段勝勢

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第7図は▲4三の成銀が3三の桂馬を取ったところ。△2一玉と逃げるのは▲3一角成△同玉▲4三桂△2一玉▲2三成銀(参考第8図)で後手玉は寄っているようだ。しかし△1二玉でも▲3一角成と金を取って先手勝ちのようだ。控室では広瀬五段の寄せに「お見事」の声。
(光)

激しい展開に

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16:30頃から指し手がバタバタと進み、激しい展開に。
いろいろな駒が当たりになっていて、複雑な局面を迎えている。

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(検討を行う熊倉女流初段。手前に座っているのは鈴木肇二段)

(文)

16時半頃の控室

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(専務理事の西村一義九段、佐藤紳哉六段が相次いで控室を訪れている)
(光)

中盤戦へ

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第4図は中村太四段が△3三桂と跳ねて4五の銀を追い払おうとしたところ。
ここで広瀬五段は▲3六銀と大人しく引かずに▲6四歩△同角▲同角△同銀と角を交換して▲5四銀(第5図)と出ました。先手から積極的に動いて主導権を握り、ポイントを稼ごうとしています。

▲5四銀(第5図)の局面は先手の攻めを後手が受けながらカウンターを狙っています。
第5図から△8六歩▲6五桂△7五歩▲4六飛△6六歩と進みました。先手側からは▲7一角の筋を絡めて5三の地点を集中的に攻める狙いがあります。変化の一例として△6六歩のあと▲5三桂成△同金▲同銀成△同銀▲7一角△8三飛▲7四金が検討されています。

(光)

控え室

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(15:00ごろの控え室の様子。応援に来た早稲田大学の学生が多く、にぎやか)

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(継ぎ盤で検討する北浜七段、伊藤四段)

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(第1局に続いて控え室を訪れた、熊倉女流初段)

(文)

先手はどう攻めるのか

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(控え室の様子。手前の北浜七段が、早稲田大学の学生と検討を行っている)

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図は広瀬が▲6五歩と仕掛けた局面。
ここから△3三桂▲3六銀△8四飛が候補として挙がっていた。
先手からうまく攻める手段を模索している。

(文)