2020年7月

2020年7月10日 (金)

20200710h_2上田女流四段は▲4九金など自陣を補強しつつ▲6四桂と反撃に転じます。控室では△6三銀引▲5二桂成△同銀という順が並べられていましたが、里見清麗は△6六歩と打ち返しました。両取り放置でアクセルを踏み込み、上田女流四段を突き放しに掛かります。20200710i_2

以下(1)▲5二桂成には△6八銀成▲同金△6七歩成▲同金△6九銀という順で、先手玉に必至がかかるため後手勝ち。(2)▲6六同歩には△6八銀成▲同金△5七金と攻めれば後手が押し切れるとのこと。80手目△6六歩は痛烈な一着で、決め手になっているかもしれません。果たして上田女流四段側に粘る手段はあるのでしょうか。

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図は15時30分の局面。里見清麗は△6五桂と打ちました。金取りと△7七銀からの寄せを見て厳しい攻めになっています。現状の後手陣は安全で、いざとなれば△5一歩の底歩も利くのが心強いところ。依然として後手がリードしていると見られています。Photo_37

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里見清麗は▲1五銀に△3三桂と跳ねて反発。午後からは中盤に入りました。控室では図の△8五桂の打診が好手と見られています。以下▲8八角、▲8六角のいずれでも△6五歩が厳しく入ります。しかし先手は角を逃げずに暴れるのも難しい状況。形勢は後手よしと見られています。Photo_33 (優位に立った里見清麗)
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(上田女流四段はどうにか巻き返したい)

13時になり、対局が再開されました。

Saikai1 (12時52分の対局室。里見清麗はすでに戻っていた)Saikai2_2(視線は盤上に)

Saikai3 (上田女流四段は12時56分に戻ってきた)

Saikai4_2

Saikai5(午後の戦いが始まった)

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12時、図の局面で里見清麗が22分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲上田女流四段1時間46分、△里見清麗1時間12分。昼食の注文は両者ともにうな重・梅のご飯少なめ、肝吸い(ふじもと)。対局は13時より再開されます。

Photo_27 (「ふじもと」のうな重と肝吸い)Photo_25

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昼食休憩まであと20分というところで、上田女流四段は虎の子の銀を端に手放しました。狙いは単純明快で、▲2四銀からの2筋突破。しかし空振りに終わると形勢を損ねることになるため、相当に踏み込んだ一着です。ここで里見清麗は考え込んでおり、このまま昼食休憩に入りそうです。

20200710d1図の▲4五桂は▲5三銀を狙った手。対して里見清麗は△6二銀と持ち駒を自陣に投資して守りを固め、▲7七角△1二香▲2九飛(2図)と、一転して渋い展開となりました。控室では「振り飛車の常套手段」として、以下△3三桂が示されています。

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Photo_19(検討は引き続き3人体制)
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(飯野八段は△3三桂以下、▲同桂成△同角▲1五桂△2二金▲2三銀△同金▲同桂成という順を並べる)

Photo_23(「どこ攻めてるんだと笑われちゃうかな」と飯野八段。2筋は突破できるものの、後手玉から遠いため本筋ではないとのこと)