里見女流五冠の中飛車に、後手番の甲斐女流五段は三間飛車で対抗しました。大盤解説会を担当する都成五段の予想が的中です。
昼食休憩時の局面は先手が打開するのが難しく、▲1七銀△5二金▲2六銀△4二金……のような千日手も懸念されました。
里見女流五冠は昼食休憩を挟む59分の長考で▲7五歩と突きました。以下△9三銀に、そこで▲4五歩と打って出たのです。立会人の藤井猛九段は「里見さんは長考であらゆるパターンを読んだはずです。その中で△9三銀には▲4五歩(3図)でいけると判断したんだと思います」と解説しました。
3図以下、△4五同銀▲4六歩△3四銀に▲5五歩(4図)と里見女流五段が打開したのです。
現在、甲斐女流五段が時間を使っています。後に△5五同歩と応じました。先手が攻めきれるのか、後手が受けきれるのか。局面は中盤の難所を迎えています。