2012年10月 1日 (月)

うまく争点を作る

_56_2中井女流六段は図から▲6六歩と合わせた。戦線を広げるための手だ。△6六同歩は▲同銀△6五歩▲7五銀と攻め込んでいける。後手は飛車が角筋に入っているので、非常に動きにくい。互角の全面戦争は穴熊ペース。先手がうまく争点を作った印象だ。実戦は△5六歩▲同飛△3三桂▲6五歩△同銀▲3六飛(下図)と進んでいる。


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(対局再開時の中井女流六段。穴熊の強みを生かせそうだ)

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本格的な戦いに

_56対局再開から手が進み、いよいよ戦いが始まった。先手は飛車の動きと2筋を絡めて手を作りにいく。図で▲2二歩は△3三桂と跳ねられ、これは△1二香も生きる展開になりそうだ。▲3六飛と寄り、いったん使う筋をずらすのだろうか。


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対局再開

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昼食休憩時の対局室

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(中井女流六段の王将。「菱湖(りょうこ)書」と駒の書体が刻まれている)
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(矢内女流四段の玉将。「富月作」と駒師の名が刻まれている)
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揺さぶり

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中井女流六段は▲2六飛(図)と浮いた。次に▲4六飛や▲3六飛を見せた揺さぶりだ。後手も△4二飛、△3二飛と対応した手があるので受かっているように見えるが、▲6四角~▲5三銀、▲2四歩△同歩▲2二歩の筋との組み合わせがあり、すべてを受けることは難しそうだ。とすれば後手は攻めを見据えたいところ。ひと目見えるのは△7五歩だが、ここは自陣のキズを作る手でもあるので、ノーリスクというわけでもない。矢内女流四段はどう対応するのだろうか。
12時10分、この局面で昼食休憩に入った。消費時間は▲中井1時間5分、△矢内1時間4分。対局は13時に再開される。

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鳩森神社

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急所の位

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矢内女流四段は6筋の位を取った。こうして金銀4枚で手厚く構え、5筋から動いていくのが持久戦での常用の指し方だ。ここで▲3六歩は、△7三角があるので指しにくい。反面6筋から逆襲される筋には注意が必要だ。
11時、控室では野田澤彩乃女流1級と渡辺弥生女流1級が検討中。
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(野田澤女流1級=左と渡辺女流1級=右)

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