貞升女流初段は早々に盤の前に戻って考えていた。
山田女流三段は再開の1分前に入室。
5分ほど考えて、再開の一手▲6七金を着手。
およそ2時間後には両者の持ち時間が尽きる。勝負どころの見極めが重要だ。(八雲)
12時10分、図の局面で山田女流三段の手番で昼食休憩に入りました。消費時間は▲山田56分、△貞升1時間14分(持ち時間、各2時間)。対局は13時に再開します。
休憩中の対局室。
先手側から見た盤面。
(八雲)
図は11時半過ぎの局面。ここまでの消費時間は▲山田33分、△貞升58分。控室には千葉幸生六段が来訪し、滝八段の検討に加わりました。「後手の陣形は銀が離れ離れで、今後の進展性にも欠けます。現状はやや作戦負けだと思います」(滝八段・千葉六段)
千葉六段が来訪して、検討が熱を帯びてきた。(八雲)
将棋会館隣の鳩森神社は、秋晴れで爽やかな陽気です。木々が色づき始め、すすきも穂を付けました。
ご神木の大イチョウは、まだ青々としている。(八雲)
図は11時10分頃の局面。大決戦の順は回避されて、局面はやや落ち着きを取り戻しています。控室を訪れた滝誠一郎八段は、「面白い将棋だねえ。ただ、この形から後手が棒銀をさばくのは相当難しいですよ。普通はあまり後手を持ちたくない局面ですね」と見解を語りました。
奨励会員と継ぎ盤を挟んで検討する滝八段。(八雲)
矢倉模様から後手番の貞升女流初段は居玉のまま、まっしぐらに棒銀に出ました。図の△6五歩で強引に2二角を攻めに絡ませる作戦は「超急戦棒銀」と呼ばれる手法。若き日の谷川浩司九段なども指していた、歴史の古い積極的な戦法です。
貞升女流初段は大一番で果敢に積極策に打って出た。(八雲)
対局開始直前の様子。
山田女流三段の初手は▲7六歩。
貞升女流初段は△3四歩と応じた。
以下▲6六歩に△8四歩と進んで、矢倉模様へ。(八雲)