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2021年11月21日 (日)

記者会見

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就位式のあと、記者会見が行われました。

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(7連覇、通算12期目の倉敷藤花獲得となった、里見香奈倉敷藤花。報道陣からの要望があり、マスクを外して記者会見に出席)

【里見香奈倉敷藤花 記者会見】

--今日の戦いを振り返っての感想と、どのあたりから勝ちを意識したのかを教えてください。
「本局は第1局で用いられた加藤さんの作戦と途中まで同じで、お互いちょっとずつ変化する形になってそこから力戦になりました。本当に序中盤から終盤の一手一手が難しくて、難解な形勢が続いていると思いました。勝ちになったと思ったのは最後、▲6一馬(95手目)とされたときに詰みがあると発見したので、▲6一馬と指されて詰み形になったあたりです」

--昨日は先読みしすぎてうっかりがあったということでしたが、今日はそこの反省を生かせたのでしょうか。
「先後も形も違いますが、昨日は初歩的なミスをしてしまったので、そういうことがないように気をつけながら指していました」

--加藤清麗には昨日敗れて、清麗も取られて勢いがあると思います。加藤清麗の印象は。
「加藤さんは勢いがありますし、将棋の内容としても勢いよく攻められる印象があります。研究もされていて、決断もいいので充実されているということは感じます」

--4つタイトル戦が重なっていて、3つ終わったところですが。
「女流棋士になってここまで対局させていただくのは初めてなので、まず体調管理を気をつけること、元気で将棋を指すことが目標です。対局が続いて疲労がたまりますし、自分の中で課題があると思っていました。ただこういった経験をさせていただくことはなかなかないので、がむしゃらにどれだけできるのか、楽しみでした。振り返るのはあとになると思いますが、まだひとつありますのでそこに向けて健康でいいコンディションで挑めたらと思います」

--清麗を取られ、この倉敷藤花戦でも第2局に敗れ、これほど追い詰められた里見さんを見るのは久しぶりと思っていましたが、ご自身はどんな心境でしたか。
「並行していくつもタイトル戦を戦うことが救いになりました。目先の負けよりも、対局が続く中でどれだけ自分が最後の力を振り絞って指せるのかと、自分自身が知りたかったことなので、客観的に見られました。追い詰められることが、経験としてすごく貴重だと思っていましたので、こういった状況で自分の力を出し切れるかということを意識していました。いま持っている力を出し切って負けたら仕方ないと思っていたので、意外と冷静でした。ただ今回が倉敷対局だったから救われたのもあります。周りの関係者の方々にはもう10年単位でお世話になっていますし、応援に来てくださる皆様にも昨日負けたあとに励ましの言葉をいただいたり、そういうことが今日頑張る力になっていて、周りの皆様に助けられたと思います」

--倉敷藤花戦への愛着が強いようですが、里見さんにとってどんなところが素晴らしい棋戦ですか。
「学生のときに初めて挑戦して初めて手にさせていただいたタイトルですし、個人的なことですが亡くなった祖父が唯一応援に来てくれた棋戦でもあります。苦しい状況のときに助けられてきました。周りの励ましの声で自然と気合が入る棋戦です」

--現在行われている女流王座戦五番勝負に向けての意気込みをお聞かせください。
「今週は対局続きだったのでまずはゆっくり休んで、それから対局に向けて気合を入れていこうと思っています」

--里見倉敷藤花、西山さん(朋佳女流三冠)、加藤清麗でタイトルを分け合っている状況についてはいかがでしょうか。
「自分が持たせてもらっているタイトルも、肩書があっても地力がないとついてこないので、結果よりも自分の地力をつけられるように頑張っていきたいと思っています」

--この倉敷藤花戦三番勝負を終わっての率直な気持ちをお聞かせください。
「ほっとしている気持ちがあります。なるべく早く休んで次に向かいたい」

--気の早い話ですが、清水女流七段の7連覇に並びました。次は8連覇ですね。来期、第30期に向けて意気込みを。
「清水さんには時代も人間性も及ぶことがないと思っているので、技術面はもちろん、人間性も清水さんに少しでも追いつけるようにと常々思っています。そのうえで1年間どれだけ力をつけられるか、そのことを忘れないようにしたい。倉敷藤花戦は思い入れのある棋戦なので、自分の全力、地力を尽くした将棋を皆さんに見ていただきたいと思っているので、それに向けて頑張っていきたいです」

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(加藤桃子清麗)

【加藤桃子清麗 記者会見】
--いまの率直なお気持ちと、次回の倉敷藤花戦に向けての抱負をお聞かせください。
「終わっちゃったんだなあという悲しさがあって、結果は残念でしたが、仕方がないです。力がなかったので仕方がなかったのかなと受け止めています。里見さんが強かったということで。来期ですが、またあのトーナメントをイチから勝ち上がっていかないのかという気持ちはあります。でも、誰と当たるかわからないのですごく楽しみな棋戦なんですね。今期のように一戦一戦大切に積み重ねていきたいと思いますし、ここに来て地元の皆さんが盛り上げて支えてくださっていることを実感したので、またここに来たいという気持ちが強くなりました」

--対局は▲3四馬(75手目)と引いたところが結果的によくなかったのではと指摘がありましたが。
「指していたときはいい手だと思っていて指してましたが、振り返るとひどい手だなと思います。3三にいたら自陣まで利いていていい位置でした。大盤解説会で菅井八段がおっしゃったように▲7五桂のほうが私らしかったなと反省しています」

--改めて里見倉敷藤花の印象をお聞かせください。
「里見さんはすごくハードなスケジュールで対局されている中で結果を出されていて、総合力が強いです。もちろん将棋もすごくて尊敬する先輩です。また本当にかっこいいということばが出てくるんですが、立ち居振る舞いもかっこいいし、周囲の方に感謝の気持ちを伝える方で、本当に素晴らしい方と感じています」

--加藤清麗も里見倉敷藤花とふたつのタイトル戦を戦うスケジュールでしたが、里見倉敷藤花の将棋の特徴はどういうところにあると思いますか。
「里見さんと言えば中飛車で、先手でも後手でも中飛車を指しますが、相手によって棋風を変えていると感じます。変幻自在、柔軟で局面によって最善を指され、いろいろな面があると感じました」

(翔)

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