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(終局直後、脇息にもたれてうなだれる香川)
―――本局を振り返っていかがでしたか。
一手一手が難しい将棋でした。
角をいじめられるかどうかだったんですけど、いじめ切れなかったですね。
途中ははっきり苦しいと思ったんですけど、と金を作ったあたりで少し楽しみが出てきました。
―――初挑戦となりました。
初めてここまで来られたので、三番勝負も自分なりに一生懸命指したいです。
―――本局を振り返っていかがでしたか。
ずっと難しいなと思っていたんですけど、最後勝ちになったところで、▲5二歩成(93手目)のあとで(△4八桂成と)突っ込んでいたら……。
指した後に気づいたんで、ちょっと悔しかったです。序中盤はちょっとわからないです。
あまり自信はなかったです。
(野辺)
先崎八段は▲4七銀右を予想していたが、甲斐は力強く▲4七金と上がった。
「これはチャンス到来か?」と先崎八段は話す。
△6四角▲1四歩△5五銀を並べてから、
「いやいや、もっと何かありそうだ。先に△5七歩もあるか」と先崎八段。
継ぎ盤に△5七歩▲4八飛△6四角▲6五歩△7五角▲7八飛△7七歩▲同角△5六飛▲同金△6七銀(飛車金取り。変化図)を並べる。
「この歩(△5七歩)を打てたら勇気が出ます」と先崎八段。
しかし実戦は△3五銀▲2七銀と進んだ。
「これは歩を打たれちゃうとまずい」と先崎八段。
銀が3五へ行ったことで、△6四角と逃げても▲5五歩と押さえられてしまうのだ。
「大駒が働かなくなっちゃうので▲5五歩を打たれたら負けちゃいますね」と話す。
(遠山雄亮五段と片上六段が検討に加わっている)
(野辺)