逸機
先崎八段は▲4七銀右を予想していたが、甲斐は力強く▲4七金と上がった。
「これはチャンス到来か?」と先崎八段は話す。
△6四角▲1四歩△5五銀を並べてから、
「いやいや、もっと何かありそうだ。先に△5七歩もあるか」と先崎八段。
継ぎ盤に△5七歩▲4八飛△6四角▲6五歩△7五角▲7八飛△7七歩▲同角△5六飛▲同金△6七銀(飛車金取り。変化図)を並べる。
「この歩(△5七歩)を打てたら勇気が出ます」と先崎八段。
しかし実戦は△3五銀▲2七銀と進んだ。
「これは歩を打たれちゃうとまずい」と先崎八段。
銀が3五へ行ったことで、△6四角と逃げても▲5五歩と押さえられてしまうのだ。
「大駒が働かなくなっちゃうので▲5五歩を打たれたら負けちゃいますね」と話す。
(遠山雄亮五段と片上六段が検討に加わっている)
(野辺)