*第55期決勝三番勝負第2局 Feed

2024年10月21日 (月)

玉頭戦

2024102111013時30分を回って手数は110手となりました。しかし、まだ局面は中盤戦。玉頭戦の真っ最中です。図は△6三玉と金にひもをつけた局面です。村山八段は▲7六歩を候補に挙げて、△同歩▲同銀△7五歩▲7四馬△同玉▲7五銀(変化図)と進めました。20241021117銀をただ捨てする猛攻で、△7五同玉は▲7九飛△8四玉▲9四金までの詰みとなります。よって▲7五銀には△6三玉と逃げますが、▲7四歩が桂取りで先手の調子がよさそうです。とはいえ後手は左辺が広く、簡単には捕まりません。村山八段は「先は長そうですが、模様は少し先手がよさそう」と形勢判断を示しています。
Img_3365(継ぎ盤を使って読み進める村山八段)

(武蔵)

関西将棋会館道場

関西将棋会館は、今年12月に大阪府高槻市に移転が決まっています。2階道場では、一般の方が将棋を指せます。現関西将棋会館での営業は11月24日(日)で終了し、新会館では12月3日(火)から始まります。詳細は下部のURL先をご確認ください。

Img_3233(昔はひとつの机に三面置かれていた。コロナ禍を契機に減らされた)
Img_3234(手合割りや昇段級規定。15級から七段まで設けられる)
Img_3235(七段は全国優勝経験者クラス。道のりも険しい)
Img_3366(道場最終週にはトーナメントも催される)

【関西将棋会館道場】
https://x.gd/y1AUg

(武蔵)

昼食休憩明け

12時40分に対局が再開しました。定刻後に部屋に戻った服部六段は、着座してすぐに△7四角と着手しました。どうやら事前に指し手を決めていたようです。
Img_3342(昼食休憩の局面。▲8三角まで)
Img_3343(使用される駒は児玉龍兒師作、源兵衛清安書。過去にはタイトル戦でも使用された)
Img_3348(残り時間は2時間1分で並ぶ)
Img_3358(記録係が対局再開を告げた。服部六段の姿はない)
Img_3362(再開から数分して現れた服部六段は、すぐに△7四角と合わせた)

(武蔵)

昼食休憩

202410218512時、図の局面で昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲高田59分、△服部59分。昼食の注文は服部六段はハンバーグステーキとライス(イレブン)、高田五段は野菜炒め定食とぎょうざ、小籠包(みんみん)。対局再開は12時40分です。
20231021img_3333(服部六段の注文。イレブンは出前が復活し、弁当容器での提供になった)
20241017img_3338(高田五段は野菜炒め定食)
20241017img_3341(追加で各種単品を頼んで、エネルギーを補充する)

(武蔵)

戦いが起こる

202410217880手を目前にしながら、膠着状態が続きます。村山八段は「1局が終わる手数でもおかしくありませんよ」と声を出します。
高田五段は図から▲7五歩と仕掛け、△同歩に▲9五歩と突き出しました。以下△同歩は▲7四歩△同金▲9二歩△同香に▲8三角(変化図)が両取りで、技が決まります。
2024102187服部六段は▲9五歩に堂々と△2四歩と飛車の活用を図りました。互いに我が道をいく進行です。
Img_3287(先攻する高田五段)

(武蔵)

部屋割り

5階の廊下には、部屋割りが出されます。棋士は手荷物検査を受け、ホワイトボードを確認してから、それぞれの対局部屋に移動します。
Img_3224(御上段の間が下側に書かれる。そのほかの対局は4階の和室で指される)
Img_3237(服部六段の目線から、各部屋が一望できる。御下段の間、襖が閉められている芙蓉の間と続く)

Img_3225(部屋にネームプレートが貼られる)
Img_3226(本局以外はすべて女流棋戦が組まれた。崎原知宙女流1級は、崎原三段の姉にあたる)

(武蔵)

戦型は角換わり

2024102110対局開始前、村山八段は戦型予想に相掛かりを挙げていましたが、高田五段は角換わりを目指しました。
2024102145しばらく進んで、対局開始から30分あまりで上図▲2八飛まで進みました。現局面を調べていた村山八段は、この飛車浮きを見て「珍しいのではないか」といいます。代えて▲6七銀△4三銀▲2八飛がよく指されている順でした。この右玉の将棋は飛車を左右に移動したり、銀を上がったり下がったりと、駆け引きが多く見られます。間合いをはかる指し回しに、村山八段はスローペースな流れを予想しました。

Img_3323(継ぎ盤を使って検討する村山八段。第38期の新人王でもある)

(武蔵)

対局が始まるまで

Img_3261(駒を並べる前にも一礼)
Img_3264(上座側が駒を取り出す)
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Img_3294(開始を待つ両者。雰囲気はさながら対局中のよう)

(武蔵)

対局者入室

9時49分、服部六段が先に部屋に入り、わずか30秒後に高田五段も姿を見せました。
Img_3244(記録係を務める崎原三段。2日前には、第76回三段リーグが開幕した)
Img_3247(長机中央は立会人の村山八段。左側は観戦記を執筆する藤本さん)
Img_3253

Img_3260(ふたりとも、「おはようございます」とあいさつして入室した)

(武蔵)

対局開始

10時、定刻どおりに対局が始まりました。初手から淀みなく指し手が進みます。
20241021img_3299(対局開始の一礼)
20241021img_3307(先手の高田明浩五段)
20241021img_3311(後手の服部慎一郎六段)
Img_3321(開始からわずか数分で10手ほど進んだ)

(武蔵)