1階販売部(売店)、2階が将棋道場、3階が事務局、その上に見える4階に特別対局室はある
本日は見事な秋晴れ。気持ちのよい気候である
(吟)
闘志を内に秘め、落ち着いた表情の阿部
前傾姿勢で読み耽り闘志満々の加來アマ
13時となり「対局再開です」と記録係の声に両者とも小さく「はい」と応えた。加來アマはすぐに指す気配はなかった
控え室にて昼食をとり終えた阿部
島九段となごやかに歓談する阿部。リラックスムードでくつろいだ表情を見せる
本日、王将リーグを戦っている渡辺明竜王が対局室へ
「凄い陣形だ…」と渡辺竜王がポツリと。渡辺竜王と加來アマは所司和晴七段門下の同門
12時10分、△7六歩に加來アマが18分考えて昼食休憩に入った。ここまでの消費時間は▲加來アマ58分、△阿部55分。対局は13時より再開される。阿部の昼食の注文はうな重、加來アマの注文はなかった
本日、棋聖戦2次予選を戦っている中村修九段。加來アマが奨励会時代に奨励会幹事を務めていたこともある
55年組のツーショット(ともに棋士生活30年を迎えた)
「中村先生とのツーショットは、あまり記憶にないな~」と島九段
11時30分の局面。先手の加來アマは左辺に雁木の構えを作っての右玉と言う独特の格好を見せた。一般的には玉・飛接近すべからずがセオリーだが…。「こうなってみると、先手もなかなかの形に見えてきました。第1局と違い、後手陣も反動がきついです」(千葉六段)。
昨年、第40期新人王の広瀬章人王位が控え室へ。本日は竜王戦5組の昇級者決定戦を戦っている。今期、阿部が勝率1位なら広瀬王位は対局数1位(35局)、勝数も26勝で羽生善治名人と、トップタイの成績をあげている。「昨年の新人王戦が懐かしいですね。いつの間にか資格(出場)がなくなってしまって」と語ってくれた
本局の立会人を務める島朗九段。「しんぶん赤旗」紙上で観戦記を務める北尾まどか女流初段。島九段と北尾女流初段は世田谷にある和光学園の出身(島九段は中学・北尾女流初段は高校)という共通項もある。島九段は東北統括本部長の肩書きも持つ、阿部の出身地である山形県でも、さぞ盛り上がっていることだろう。北尾女流初段は西村一義九段門下で阿部と同門である。控え室では阿部の高勝率が話題に。阿部は通算成績は25勝6敗(0.807)、今期の成績は20勝3敗(0.870)
本日王座戦1次予選を対局中の真田圭一七段が控え室へ。「加來アマは右玉形の力戦というイメージ。まともな定跡形にはなりませんよ」と加來アマの奨励会時代を語ってくれた