2024年7月10日 (水)

「The Okura Tokyo」は1962年に開業した「ホテルオークラ」が前身。2019年に現在の名称に変わりました。帝国ホテル東京、ホテルニューオータニと並ぶ『ホテル御三家』のひとつ。第3期の清麗戦五番勝負第1局で両者が対戦したときもこちらで行われました。41階建ての都市型ホテル「オークラプレステージタワー」と17階建ての静かで気品ある「オークラヘリテージウィング」による合計508室が設けられています。最寄り駅は「虎ノ門」や「虎ノ門ヒルズ」。館内、庭園には随所に和の心、わびさびが見られます。

Dsc_0072 (最寄り駅を降りて見上げればホテルのロゴが。目立つので初めての方でもわかりやすい)

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Dsc_0244(ホテルのすぐ近くには港区立江戸三坂公園。ビル群の近くあるオアシス)

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Dsc_0247(右に進み、エスカレーターの先からホテルの入り口につながる)

13時30分から小山直四段と本田女流三段による大盤解説会が行われています。小山直四段はタイトル戦の大盤解説を初めて務めています。

Dsc_0461(小山直四段は長身の棋士)

Dsc_0463(小山直四段は序盤から本局を振り返る)

Dsc_0466(本田女流三段)

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12時、この局面で福間清麗が13分使って昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は、▲福間1時間18分、△加藤1時間39分。昼食の注文は、福間清麗が「ビーフカレー、コーンスープ、オレンジジュース」。加藤女流四段が「五目焼きそば(ハーフサイズ)、かにの卵入りふかひれのスープ」。対局は13時から再開されます。

Dsc_0403(福間清麗の注文の品)

Dsc_0414(加藤女流四段の注文の品)

Dsc_0417(控室では「ハーフサイズにしては大きい」という声が聞かれる)

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39分の長考で指された▲7四桂に、控室が反応しました。△7五銀▲同銀△同飛を防いだ意図ですが、あまり筋のいい手ではありません。本田女流三段は意外そうな声を上げ、飯野八段は「第一感だったんだけど恥ずかしくて言えなかった」と苦笑いを浮かべていました。小山直四段はすぐに△8三桂を示します。7五歩を取ってしまえば7四桂がタダで取れる仕組みです。そこで先手はどう切り返すのか。福間清麗の構想に注目です。

Dsc_0393(大盤解説会の解説を務める小山直四段。飯野八段の隣に座り意見を述べる)

Dsc_0391(本田女流三段。「ここにいる3人はみんな居飛車党だから(振り飛車を持って)さばけない」と話して場に笑いが)

本局を迎えるまでの両者の対戦成績は福間清麗の43勝13敗。現在、福間清麗が5連勝中です。戦型は対抗形がほとんどで、福間清麗が先後を問わず中飛車を採用することが多いです。加藤女流四段といえば超速のイメージがありますが、最近では丸山ワクチンや居飛車穴熊を採用しており、対策の幅を広げている印象です。本局は急戦でしたが、今シリーズの軸になるのでしょうか。

Dsc_0156(前日開幕式より。ふたりの物語はまだまだ続く)

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注目の戦型は福間清麗の中飛車でした。対して加藤女流四段は右銀を繰り出して出方をうかがっています。△4四歩▲2八玉△4三金▲2六歩と進み、持久戦になりそうでしたが、△4五歩が意欲的な一着でした。▲5九飛△4二銀▲5八金左△7三桂となり、後手の戦闘態勢は万全。先手陣が中途半端なのをとがめにいく姿勢です。

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▲6八角と備えた手に対し、△6五桂と跳ねて戦いが始まりました。

Dsc_0284001(加藤女流四段は後手だと持久戦に持ち込むことが多かったが、本局は積極的に戦いを起こした)

10時になり、午前のおやつが提供されました。注文は福間清麗が「カスタードプリン、アイスカフェオレ(カフェインレス)」、加藤女流四段が「アイスティー・レモン添え」です。

Dsc_0377(福間清麗の注文の品)

Dsc_0364(加藤女流四段の注文の品)