*第8期五番勝負第4局 Feed

2026年8月18日 (火)

終局直後
(終局直後)

西山朋佳清麗

▼タイトルを奪取した西山朋佳清麗のコメント

── 第2局と同じ角交換向かい飛車でした。序盤の進行について。
西山 相手に1歩切られているので自信はなかったのですが、戦いになったところは難しいかなと思っていました。

── 本譜は▲3八金と上がらずに端桂から攻めていきました。
西山 あまりそれ以外の展開が見えなかったので、どうかなと思っていました。

── 飛車取りを放置して▲5四桂と踏み込みました。
西山 調子がいいかなと思ったのですが、本譜は進んでみると結構難解で、形勢も好転していないかなと思っていました。

── 形勢の好転を自覚したのは。
西山 ▲7四銀成のところで、角のラインを気にしなくてよくなったので、攻めに専念できるかなと思っていました。

── 一局を振り返って。
西山 結構自陣の左側が悪形ではあるので、自信がないような気はしたのですが、実戦的に難解だったのかなと。本譜は攻め合いで均衡が保たれているのかなと思っていました。

── 初の清麗獲得、女流四冠に復帰です。
西山 あまり意識はしていなかったのですが、形となったことはうれしく思います。

── 中3日で白玲戦の七番勝負が始まります。
西山 長いスパンでのタイトル戦になるので、体調に気をつけて挑んでいければと思います。

福間香奈前清麗

▼敗れた福間香奈前清麗のコメント

── 序盤の進行については。
福間 手が広い将棋かなと思っていました。

── 昼食休憩辺り、地下鉄飛車を2筋へ転回する場面もありました。
福間 ほかの順もあると思っていたので、難しいかなと思っていました。

── 午後の展開については。
福間 と金攻めに期待して動いたのですが、形勢判断ができていなかったと思います。

── 一局を振り返って。
福間 手将棋で一手一手が難しい将棋ではあったのですが、途中途中であまりよくない手順を指してしまったかなと思っていたので、終盤ももう少し何かなかったかなという気はしています。

── シリーズを振り返って。
福間 力戦が多かったと思うのですが、その中で先に崩れてしまうことが多かったので、仕方がない結果かなと思います。

── 白玲戦に向けて。
福間 力を出しきれる状態で挑めたらと思います。

Seirei202608180101131

大成建設杯第8期清麗戦五番勝負第4局▲西山朋佳女流三冠-△福間香奈清麗は131手で西山女流三冠が勝ちました。終局時刻は17時47分。消費時間は、▲西山3時間44分、△福間4時間0分(持ち時間各4時間、チェスクロック使用、使いきると1手60秒未満の秒読み)。

これで五番勝負の成績は西山女流三冠の3勝1敗となり、初の清麗位を獲得しました。また、西山・新清麗は2024年2月以来、女流四冠に復帰。西山・新清麗と福間・前清麗が女流タイトルを四冠ずつ分けあうことになりました。

▲6三歩成

盤上はいよいよ終盤戦。福間清麗の△2一飛が玉頭を狙った転回でしたが、西山女流三冠は角を逃げずに▲6三歩成と踏み込みました。以下△2四飛なら▲5二とで勝ちにいこうとしています。先手にとってかなり怖い変化ですが、最後に競り勝つのはどちらでしょうか。

特別対局室

△5八歩成

その後、西山女流三冠は▲4四歩△同歩▲2五歩と、厳しい攻めを続けていますが、福間清麗も構わず△5八歩成とし、激しい攻め合いへ突入です。▲3九角には△4九とがあるため、4八の角は助かりません。すでに両者とも残り1時間を切っており、このあとは一手違いの終盤戦が予想されます。

長沼洋八段
(控室に訪れた長沼洋八段。本日、タイトル戦以外の公式戦の立会人を務めている)

▲3八金

その後、西山女流三冠が駒得でじわじわとリードを広げています。図の▲3八金が銀冠を完成させる大きな一手。△5八歩成には▲8四角が気持ちのよいさばきです。

福間清麗は何か勝負手を繰り出し、流れを変えたいところです。

福間清麗

山口仁子梨女流1級
(控室は山口仁子梨女流1級が畠山鎮八段と継ぎ盤を挟んでいる)

片上七段
(モニターを見て見解を述べる片上七段は「先手優勢」と明言)

時刻は15時を回り、午後のおやつが用意されました。食べ物は両者同じで「まるごと白桃ジュレ」。飲み物はそれぞれ午前と同じで、福間清麗がアイスミルクティー、西山女流三冠がアイスティーを頼んでいます。

まるごと白桃ジュレ
(まるごと白桃ジュレ)

▲8三銀成

8筋で桂交換を果たした西山女流三冠は、7七の地点にいた銀を▲8六銀~▲8五銀~▲8四銀~▲8三銀成と進め、8筋の侵入に成功しました。のちに▲5四桂の活用もあり、振り飛車が好調な攻めを見せています。

▲3八金の一手を省略し、前へ前へと出る指し方に畠山鎮八段からは「勢いがありますね」とのコメントが出ました。

西山女流三冠

△7五歩

昼食休憩明けの▲9六歩以降、西山女流三冠は端から桂を活用し、福間清麗は右銀を押し上げ、8筋の逆襲を狙っています。

図は福間清麗が△7五歩と突いた局面。控室の畠山鎮八段は▲同歩△8四飛▲3八金で振り飛車(先手)ペースと見ていましたが、実戦の西山女流三冠は△7五歩に▲8五桂(下図)と跳び、桂の入手を目指しました。交換した桂で後手玉に迫ろうとしています。一手一手が難しい中盤戦。流れはどちらに傾くでしょうか。

▲8五桂

畠山鎮八段