2025年7月
対局再開
昼食休憩
ホテルニューオータニ
絵を描くように
午前のおやつ
駆け引きのある立ち上がり
本局は立ち上がりから駆け引きがありました。福間清麗は端の位を取ってから△3三角(10手目)と上がり、▲同角成に△同金から△2二飛として向かい飛車に振る姿勢を見せます。角交換しないと△4二銀や△2二銀で通常の角換わりに合流するため、変化の余地を与えないために▲3三同角成と交換するのが一般的ですが、渡部女流四段は▲4六歩と突いて角交換しませんでした。福間清麗は振り飛車を得意にしているため、相居飛車は歓迎という思惑がありそうです。
実戦は福間清麗が△4二飛(12手目)と四間飛車に構えました。角道を開けたままの四間飛車はよくある指し方ですが、普通は△3二金ではなく△3二銀と組むもの。本局は振り飛車が形を決めて損になっている可能性があります。双方がどう方針を定めるか、序盤の駒組みから興味深い展開になりそうです。
対局開始
開幕式
18時から関係者を集めた開幕式が開かれました。主催者として大成建設株式会社の相川善郎・代表取締役社長が「清麗戦では初めての顔合わせで熱い戦いが楽しみ。福間清麗と渡部女流四段が力を存分に発揮できるよう、万全の準備をさせていただく」、日本将棋連盟の清水市代会長が「福間清麗は公私ともに充実している無敵の王者。序盤巧者の渡部愛女流四段は『自信をしっかりつけて臨みたい』と話していた。どれぐらいの自信をつけたのか、盤上に表してくれると思う」と話しました。
福間清麗が清麗杯を返還し、両対局者が決意表明。福間清麗は「暑くなってくると清麗戦が始まるんだなと思う。また清麗戦が戦えることに喜びを感じる。充実したシリーズにできるよう、一局一局大切に指したい」、渡部女流四段は「4年ぶりのタイトル戦で心から望んでいた舞台。精いっぱい力を出しきりたい。成長できるようなシリーズにしたい」と語りました。
(大成建設株式会社 相川善郎 代表取締役社長)
(日本将棋連盟 清水市代会長)
(福間香奈清麗)
(渡部愛女流四段)