【勝った渡部愛女流四段の談話】
――本局を振り返って下さい。
渡部 相掛かりの力戦系になりました。昼食休憩前の△2六角(44手目)がうまくいくかどうかが勝負だと思っていて。それがうまくいかなければもうダメになっているかなと思っていました。銀香を取って少し持ち直したのかなと思っていました。
――形勢がよくなったと感じたのはどのあたりですか。
渡部 △6七銀(84手目)と絡んで寄せの形が見えてきて、いいのかなと思いました。
――勝ちを意識したのはどのあたりですか。
渡部 最後の最後までわかりませんでしたが、△8三同飛(104手目)と歩を取って、自玉が大丈夫だとわかって勝ちになったかなと思いました。
――2021年の白玲戦以来のタイトル戦登場になります。意気込みをお願いします。
渡部 せっかく出られることになったので、心身ともにしっかりと準備をして、将棋もこれまで以上に勉強したいと思っております。
【敗れた加藤桃子女流四段の談話】
――本局の内容はいかがでしたか。
加藤 苦しい時間が長かったです。
――どのあたりで苦しさを感じましたか。
加藤 昼食休憩ぐらいから△2六角を軽視というか、大丈夫かなと思っていたのですが、うるさいことに気づいてからはきつかったですね。
――勝負を分けた分岐点はどのあたりだと感じましたか。
加藤 全然ダメだと思っていて。▲3八歩(43手目)がひどいのかなと。そこに尽きるのかなと今は思っています。