午後に入り、里見清麗が動きました。△2八歩と打って玉の位置を変えようとしています。
▲2八同玉には△6六歩▲同銀△2六歩▲同歩△同飛(王手銀取り)▲2七歩△6六飛▲6七歩で飛車の行き場がなくなりますが、以下△7五銀(飛車を逃げると△7六飛で飛車が生還)▲6六歩△8六銀(下・参考図)で銀得の後手が優位に立ちます。
△2八歩と打たずに△6六歩▲同銀△2六歩▲同歩△同飛と進めると▲3五角(下・参考図)が王手飛車取りになります。
そのため、控室では△8二玉▲3三銀不成に△6六歩(下・参考図)と進めるのではないかと言われていました。
これだと先手も桂馬を取れているので戦えます。本譜の△2八歩は、△2六同飛が王手になるようにした工夫です。
控室の検討では適当な対応が見つかっていません。この△2八歩が痛打になっているのでしょうか。
(踏み込んだ里見香奈清麗)
(本日の関西将棋会館全体の対局立会人を務める藤原直哉七段が控室に来訪。「▲3四銀(53手目)では▲2六銀と引いて受けに回ると思っていました」と話す)