図は2一の飛車で2六の歩を取った局面。ここで▲2七歩が自然な応手に見えます。対する後手は(1)△5六飛と歩をかすめ取りたいところですが、それには▲4三角△同金▲同歩成△同玉に▲6六金(参考図1)で飛車を捕獲される筋があります。
また、▲2七歩に(2)△2一飛の手待ちは、▲6五角△2四飛▲4三歩成△同金▲8四飛△同歩▲4一銀△4二玉▲4四歩(参考図2)という強襲が成立します。
戻って、図では▲2七歩以外に▲4九飛もあります。激しい変化が何通りも潜んでいるだけに、ここ数手で形勢にハッキリ差がついても不思議ではない状況です。
(里見清麗)