加藤清麗は約1時間の考慮のすえに、▲6二角と打ち込みました。
△6二同金なら▲1二竜△同香▲6二香成の狙いです。飯野八段は途中の△1二同香に代えて、△6三金▲9二飛△同玉▲7二竜△8二桂と受けて、△5九歩成を間に合わせれば後手優勢と検討していました。
実戦は、▲6二角に△同飛と応じました。▲同香成△同金▲5一飛なら△6一香が堅いため、▲7一竜!△同玉▲6二香成△同玉▲4二歩成と迫っています。
後手玉を薄くすることに成功しましたが、先手はかなりの駒損です。里見清麗は▲4二歩成に△6三銀打▲9二飛△8五銀と受けに回りました。
局面の焦点は先手が食いつけるか、後手がしのぐかに絞られました。残り時間は▲加藤52分、△里見43分とほぼ互角です。