2020年11月 5日 (木)

早くも戦いに

Kurashikitouka202011050101_39上図は5筋から飛車を回ってぶつけたところ。控室では△7四銀が本命視されていましたが、中井女流六段は△7八同飛成と飛車を交換しました。思わず「気が強い」と小林健九段。進んで下図は11時10分頃の局面。飛車の打ち込みの隙は後手陣に多く、後手が忙しい状況です。

Kurashikitouka202011050101_48Nakai07(中井女流六段は果敢に飛車交換に応じた)

(飛龍)

対局者のおやつ

11時頃、対局室に飲み物が運ばれました。里見倉敷藤花が黒烏龍茶と特茶、中井女流六段はアイスコーヒー。おやつは両者とも「ハイジ」の「ダックワーズ」という焼き菓子で、朝から両者の控室にそれぞれ出されています。写真は撮影用に別途、同じものを用意しました。Oyatsu01 (里見倉敷藤花のおやつ)

Oyatsu03(中井女流六段のおやつ)

Oyatsu05(ダックワーズはプレーンモカと紅茶味の2種類)

(飛龍)

中井広恵女流六段

Nakai06◆中井 広恵(なかい ひろえ)女流六段◆
1969年6月24日生まれ、北海道稚内市出身。(故)佐瀬勇次名誉九段門下。女流フリー棋士。1981年、女流2級。2002年、女流六段。
タイトル登場は44回。獲得は女流名人9期(クイーン名人)、女流王位3期、女流王将4期、倉敷藤花3期の計19期。棋戦優勝は10回。

タイトル戦初登場は1982年度の第5期女流王将戦三番勝負で、13歳でのタイトル戦登場は史上最年少。今シリーズは2007年3月以来のタイトル戦番勝負登場。昨年、初タイトル(王位)を46歳の史上最年長で獲得した木村一基九段とは同門で、刺激を受けたと話します。51歳でのタイトル戦登場は女流棋戦史上、最年長。通算勝数676勝は女流最多で、女流史上最多勝利数を更新中です(2位は清水市代女流七段の657勝)。

里見香奈倉敷藤花

Satomi07◆里見 香奈(さとみ かな)女流四冠(清麗・女流名人・女流王位・倉敷藤花)◆
1992年3月2日生まれ、島根県出雲市出身。森けい二九段門下。2004年、女流2級。2020年、女流六段。女流棋士番号は33。
タイトル戦登場は51回。獲得は清麗2期、女王1期、女流王座4期、女流名人11期(クイーン名人)、女流王位6期(クイーン王位)、女流王将7期(クイーン王将)、倉敷藤花10期(クイーン倉敷藤花)の計41期。

タイトル戦初登場は2008年11月の第16期本棋戦の三番勝負。以来、今シリーズでタイトル戦登場51回を数えます。これまでに決着した番勝負は49戦41勝で、勝率8割超。これまでに挑戦者としてタイトル戦に臨んだシリーズは、1度を除いてすべてタイトル奪取を果たしてきました。今シリーズに防衛すれば、本棋戦ではタイトル獲得11期となり、単独1位に立ちます。

対局開始前(2)

Ue06(両者がそろい、一礼を交わす)

Satomi06 (里見倉敷藤花が盤上に駒を散らす)

Nakai05 (駒を並べる中井女流六段。駒音を高く立てていた)

Ue07 (原孝吏・倉敷市副市長による振り駒)

Ue08(結果は歩が3枚)

第1局は里見倉敷藤花、第2局は中井女流六段の先手に決まりました。

(飛龍)

対局開始前(1)

Ue03 (記録係の北村女流初段。駒を磨き終え、盤の上に据える)

Ue04 (立会人の小林健九段。北村女流初段とは師弟関係に当たる)

Ue05 (北村女流初段は今期、ベスト8に入る活躍を見せた)

Satomi04 (里見倉敷藤花入室。9時41分のことで、荷物を置くといったん席を外した)

Satomi05 (気合の表れか、いつになく入室が早かった)

Nakai03 (9時46分、中井女流六段入室)

Nakai04(中井女流六段は2007年以来のタイトル戦となる)

(飛龍)

戦型は先手中飛車

Kurashikitouka202011050101_29先手の里見倉敷藤花は中飛車に構えました。両者の対戦は1局を除いて里見倉敷藤花が中飛車に振っています。控室でも本命との声が上がりました。

Satomi03(里見倉敷藤花は得意の中飛車で開幕局に臨む)

(飛龍)

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