2021年9月27日 (月)

感想戦

A7309500(自身初となる倉敷藤花挑戦を決めた加藤女流三段)

Photo(惜しくも敗れた野原女流初段)

Photo_3

2

Photo_5

(玉響)

終局直後

終局後は両対局者にインタビューが行われました。

A7309585

――今日の将棋について。

加藤 今日は作戦を立ててきたのですが、△3四銀(46手目)と出たあたりは、やりすぎてしまったところがあって……。▲9七桂(57手目)もうっかりしましたし、悪いと思っていました。でも昼食休憩以降は難しくなって、意外と大変なのかなという印象を持ちました。終盤は正確ではなかったと思うんですけど、攻め合いで1手残せていたのはラッキーでした。

――序盤の駒組みは想定どおりでしたか。

加藤 ▲4六銀(27手目)には8五飛型で迎え撃ってみようと思っていました。

――どのあたりで流れが変わったと思いますか。

加藤 △7七歩(88手目)が入るかどうかが勝負だと思いました。▲7七同銀で難しいんですけど、6五桂を取られる心配が減って読みやすくなったと思います。

――勝ちが見えてきたのはどのあたりですか。

加藤 △5七同銀成(127手目)でこちらの玉が詰む詰まないの変化になったので、わかりやすくなったのかなと思いました。

――加藤さんにとって倉敷藤花では初のタイトル戦になります。

加藤 初めての倉敷藤花戦なので楽しみたいという思いがあります。相手が里見さんということで清麗戦とのダブルタイトル戦になります。長い戦いになると思いますが、(第1局までの)短い期間でも力をつけて、思いっきりぶつかりたいと思います。

A7309530

――今日の将棋について。

野原 難しい将棋だったかなと思います。昼食休憩のあたりは少し指しやすいと思っていたのですが、銀を渡しての攻めなので、思ったよりも難しくて……。盛り返されてからはいいところがなかったかなと思います。

――序盤の駒組みは想定どおりでしたか。

野原 矢倉か早繰り銀か何をされるか想定できなかったので、流れでいこうと思っていました。動いてからはいろいろな攻めがあったと思うんですけど、正しい順を選べませんでした。

――今後に向けての意気込みを聞かせてください。

野原 倉敷藤花戦は終わってしまいましたが、これからいろいろな棋戦が始まっていくので、次は挑戦者になれるように頑張りたいと思います。

(書き起こし=牛蒡、写真=玉響)

加藤女流三段が挑戦権獲得

Kurashikitouka202109270101132▲野原-△加藤戦は加藤女流三段が勝ち、里見香奈倉敷藤花への挑戦を決めました。消費時間は、▲野原1時間43分、△加藤桃2時間0分(持ち時間は各2時間)。三番勝負第1局は11月1日(月)に関西将棋会館で行われます。

(牛蒡)

攻守逆転

20210927_113図は14時10分頃の局面。6九の玉を7九に寄ったところです。

5六銀と4五桂の圧力がすさまじく、先手玉は見た目よりも薄い格好です。現局面に至るまでの加藤女流三段の対応が正確でした。形勢の針は後手に傾いています。

A7309465(野原女流初段は苦境に立たされている)

(玉響)

加藤女流三段の反撃

20210927_82

図は13時20分過ぎの局面。4五の銀を5六に出たところです。午前中は加藤女流三段が受ける展開でしたが、昼食休憩明けから反撃に転じて攻め合いの形に持ち込みました。次は△4五桂からの中央突破が狙いです。

A7309442(加藤女流三段)

(玉響)

対局再開

対局再開後は、せきを切ったかのように指し手が進んでいます。

A7309446_2

A7309452_2

A7309483_2

A7309468_2

A7309481

A7309486

(玉響)

昼食休憩

20210927_57

12時、図の局面で加藤女流三段が5分使って昼食休憩に入りました。消費時間は、☗野原43分、☖加藤1時間15分。
昼食注文は、加藤女流三段が「ゴーヤチャンプルー弁当」、野原女流初段が「鶏肉のマスタードクリーム煮」。対局は12時40分に再開されます。

A7309403(加藤女流三段のメニュー)

A7309410(野原女流初段のメニュー)

(玉響)

カテゴリ