困りました
その後、伊藤女流四段は馬を作りましたが、図の▲8五飛がぴったりの逃げ場で、後手の攻めが難しくなっています。控室の山崎九段からは「(後手が)困りました」のコメントが。
一方、先手は次に▲9三香成が速い攻めで、△9四桂は▲7四歩が後手玉のこびんに迫ってきます。伊藤女流四段は残り5分を切り、時間の面でも厳しくなってきました。
大山康晴十五世名人は岡山県倉敷市の出身。1935年、12歳で同じ岡山県出身の木見金治郎八段(当時)に内弟子として入門し、17歳で四段になりました。通算勝数は1433勝(781敗)、タイトル獲得は計80期、棋戦優勝は44回。1976年には現役のまま「十五世名人」に就いています。
倉敷藤花戦は大山十五世名人が生前、女性への将棋普及、発展に尽力していたことから、倉敷市がその遺志を継承し、1993年に自治体初の女流タイトル戦として創設されました。
(夏芽)