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2018年11月23日 (金)

歓迎会(1)

18時より、倉敷国際ホテルで歓迎会が開かれました。

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(歓迎会会場)

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(主催者挨拶 伊東香織・倉敷市長)

本日は第26期大山名人杯倉敷藤花戦にお運びいただきまして、主催者として心より歓迎申し上げます。なにより、里見香奈倉敷藤花そして挑戦者の谷口由紀女流二段、ようこそ倉敷へお越しいただきまして、心から歓迎を申し上げます。倉敷市出身の大山康晴名人の顕彰、そして将棋文化の発展のため、平成5年より回を重ねて参りましたこの倉敷藤花戦も、第26期を迎えることとなりました。タイトル戦としてすっかり定着し、そして多くの女流棋士がこのタイトルを目指してがんばっていらっしゃいます。
 さて、今年のことにつきまして、申し上げなければなりません。ご存知のように7月に大変大きな西日本豪雨の災害が、この倉敷市で発生いたしました。真備町におきましては5000世帯を超える住家の被害があり、そして関連死を含めまして55名の方の尊い命が犠牲となり、本当に多くの方が市内各地、そして周辺の自治体に避難をされ、復興に向けてがんばっていらっしゃいます。この倉敷藤花戦が秋にあるということはもちろん承知をしておりました。被災直後より、今年は本当にタイトル戦を開催できるんだろうかという思いがあったことも事実でございます。しかし、年々と続いてきました歴史ある倉敷藤花戦をぜひ開催することで、倉敷市内の多くの被災者の皆様、そして倉敷市の応援をしてくださる皆様が復興に向けてがんばっているんだ、ということを知っていただけるんじゃないかという思いもあり、そして日本将棋連盟や山陽新聞社、そして皆様の大変なご協力により開催をすることができますことを、心より感謝申し上げる次第でございます。
 おふたりとももう私が申し上げることもないような、本当に大変なる実力者でいらっしゃいます。里見倉敷藤花は、通算8期保持されており、清水市代女流六段の通算10期に迫る勢いです。谷口由紀女流二段は2年ぶりに挑戦で、多くの皆様がその活躍に向けて期待をされています。明日からの対局、多くの皆様が期待をいたしております。おふたりの素晴らしい対局となりますことを心よりご祈念申し上げまして、そしてこの災害復興に向けましてご尽力いただいております全ての皆様に感謝いたしまして、私の歓迎の挨拶とさせていただきます

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(主催者挨拶 松田正己・山陽新聞社代表取締役社長)

今期は本当に、これまでとは違うタイトル戦となります。この7月の西日本豪雨で、倉敷市の真備町地区は大変に大きな被害を受けました。そんな中で、本当に復旧、復興に全力で取り組まれている伊東市長始めとする倉敷市役所の皆様には倉敷藤花戦をどうするかという思いもあったかと思いますけれども、こうして開催できる運びになりました。岡山県内、中四国、全国からボランティアがいらっしゃって真備町の復興のために尽力されました。そういった方たちにも倉敷はがんばってやっているんだな、日常を取り戻すために一生懸命やっているんだなということを発信できるのではないかと考えております。
 今回そういう中での開催ではありますけれども、里見倉敷藤花は8期、タイトルをお持ちになっております。しかもクイーン藤花(通算5期以上)でいらっしゃいます。ほかに、女流王座、女流名人、女流王将と、タイトルをお持ちで、女流棋界の第一人者です。対する谷口女流二段は、今回は2回目の挑戦です。11月6日に東京で行われた第1局は里見倉敷藤花が先勝しており、明日の戦いに雪辱を期すという気持ちを高められていることと思います。主催者といたしましてはおふたりともに勝っていただきたいなという思いもあります。
 倉敷では先週、倉敷みらい公園で人間将棋という催しを開きました。谷口女流二段にはそれにも参加していただきました。倉敷には里見倉敷藤花のファンも大勢いると思いますが、谷口ファンもどんどん増えております。倉敷市民の人たちに素晴らしい戦いを、感動を与えていただきたいと思います。そして被災地に元気を分けていただきたいと思います。この倉敷だけではなく、全国の将棋ファンが注目していますので、どうぞ悔いのない戦いをしていただきたいと思います」

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(主催者挨拶 清水市代・公益社団法人日本将棋連盟常務理事)

我が心のふるさと、倉敷へのうれしい里帰りではございますが、今回は理事としての公務がございます。まずはこの倉敷藤花戦のご尽力をいただいております皆様への御礼、対局者の付き添い、そして対局が滞りなく行われるよう見届けるおつとめと、公務を務めなければなりません。皆様にお会いできたうれしい気持ちは抑えまして、『ただいま』も封印いたしまして……。
 皆様、改めましてこんばんは。女流棋界にとって、そして日本将棋連盟にとっても愛する町、倉敷。本当に大事な大事な倉敷が、7月の西日本豪雨にて、言葉にできないほどの大変な思いをされて、心よりお見舞い申し上げます。日本将棋連盟といたしましては、何かお役に立ちたいといつもいつも願っております。ぜひ、なんなりとお申しつけください。当時、真っ先に私のところに連絡してくれたのが里見倉敷藤花でした。倉敷藤花として、何か倉敷に役に立てる事はないでしょうかと。人一倍に倉敷の思いを持っている里見倉敷藤花です。今回の三番勝負では、いつにも増して、その思いを持ち、心身ともに整えられて臨んでおられます。
 今回の三番勝負では挑戦者になられた方は大変だろうなと、内心思っておりました。ところがそんなことは、杞憂に終わりました。東京で行われました第1局、谷口女流二段の戦いっぷりはすごかったですよね。勢いがあり、気迫があり、そして勝負どころでの強手、決断力、読みの深さ。これほど近年、里見倉敷藤花を追い込み、そして寒い思いをさせた挑戦者はいなかったのではないかと思うほどの戦いぶりでした。結果としては里見倉敷藤花が勝利を収めましたが、明日は第1局以上の熱戦をお約束いたします。間違いありません。谷口女流二段にとってはまた明日からの番勝負という思いで臨んでいただきたいと思いますし、里見倉敷藤花においては、より一層ご自身の将棋を貫き、そして倉敷市の皆さんのために素晴らしい対局を展開していただければと思います。今後も日本将棋連盟は倉敷の皆さんとともにあり、皆さんのために何かさせていただきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします

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(倉敷市内を中心に、大勢の方が来場した)

(翔)

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