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2015年11月

2015年11月10日 (火)

先手優勢

66_2時刻は14時半を回りました。甲斐倉敷藤花は持ち時間を使い切って1分将棋に入っています。里見女流三冠は30分近く残しています。

図は飛車取りに△3八角と打って△4七角成としたところ。実戦は図から▲6五銀と進んでいます。ついに虎の子の桂を取られてしまった後手が窮地に立たされています。なにか勝負手を繰り出せないと、一気に差がついてしまいそうです。
「後手がはっきりつらいですね。先手優勢です」(中座七段)

Twitter解説の長岡五段も「先手優勢」の判断をくだしています。
長岡裕也五段>64手目△3八角 この手で秒読みに突入は、残り時間をみても後手がつらい展開です。▲2八飛△4七角成▲6五銀のときにうまい手があるかどうか。(先手優勢)

Img_3989力強い指し回しで里見女流三冠がリードを広げている。

(八雲)

余しにいく

61_2図は14時20分頃の局面。残り時間は▲里見30分、△甲斐18分。
先手は王手で角を打って、次に▲6四角成から桂取りを見せています。もちろん、後手は全力で攻めてくることが予想されます。
「これは後手の攻めを余しにいっていますね。そして余せそうな気がします」(中座七段)

Img_4039控室には高群佐知子女流三段(左)が来訪。

Img_4038その向かいには塚田恵梨花女流2級。母娘で継ぎ盤を挟んでいる。

(八雲)

雨上がりの鳩森神社

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(八雲)

先手持ちの声

51時刻はまもなく14時を回ります。後手は飛車取りに△3七銀と打ち、△4六銀不成としました。5七の地点に戦力を集中して調子がよさそうですが、図の▲4九香が絶好の切り返し。▲4六香~▲4三香成が、後の▲4四馬の活用を見ています。
「これは先手が少しよさそうな気がしてきました。後手の△5七歩成からの攻めは、余せそうな感じがします」(中座七段)

Img_4032千葉幸生六段(右)、竹部さゆり女流三段と中座七段が検討している。

14時を回って対局室におやつが運ばれました。メニューは両者とも同じで、イチゴのタルトと紅茶です。

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(八雲)

本局の使用駒

本局には竹風作・菱湖書の駒が使われています。

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(八雲)

対局再開

13時を回り対局が再開されました。

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Img_3992里見女流三冠は対局再開後も考えていた。

Img_4008甲斐倉敷藤花も厳しい表情で盤面を見つめていた。勝負どころだ。

Img_3995午後の戦いが始まった。

(八雲)

昼食休憩

4412時0分、図の局面で昼食休憩に入りました。消費時間は▲里見52分、△甲斐1時間7分。昼食の注文は里見が「うな重(梅)・肝吸い」(ふじもと)、甲斐が「きつねうどん」(みろく庵)。対局は13時に再開します。

Img_3970休憩中の特別対局室。

Img_3971休憩時の盤面。


(八雲)

中央で2枚換えに

40図は11時25分過ぎの局面。中央で飛車と銀桂の2枚換えとなり、局面が一気に激しさを増しました。
「優劣はまだついていないと思います。互角の戦いですね」(中座七段)

Img_396811時過ぎに相次いで女流棋士が控室に来訪した。左から中村真梨花女流三段、井道千尋女流初段、山田久美女流四段、野田澤彩乃女流1級。

(八雲)

長岡研究ノート

27図は10時50分頃の局面。先手は▲2四歩のジャブを繰り出したあと、本格的な開戦のタイミングをはかっています。この手で前例からは離れています。

Twitter解説の長岡五段は研究家として知られていますが、この戦型も研究の範囲で2年前には、すでに著書に書いているとのこと。本局に最適の解説者といえそうです。

1049Twitter解説の抜粋。「2年前に出した本」とは『長岡研究ノート・振り飛車編』(マイナビ将棋BOOKS)のことだと思われます。

2014nagaoka長岡裕也五段

(八雲)

対局開始

Img_3930岡荘一郎・倉敷市文化振興財団理事長が振り駒を行い、結果は「と金」が5枚だった

Img_3935里見女流三冠の初手は▲7六歩。

Img_3946甲斐倉敷藤花は△3四歩と応じた。

Img_3954関係者・報道陣が見守る中でビシビシと指し手が進んだ

259時20分過ぎの局面。戦型は甲斐倉敷藤花のゴキゲン中飛車。開始から13分少々のところで早くも里見女流三冠が仕掛けています。
「非常に展開が速いですね。この仕掛けは私も指したことがありますが最近、多くなっている印象です」(中座七段)

(八雲)

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