« 2014年11月 | メイン | 2015年11月 »
前述の記事から△5四同飛▲同飛△同歩に▲4一飛が実戦の進行でした。4一には角を打つ手を残しておくのが継ぎ盤の予想でしたが、里見女流二冠はその場所に飛車を打ち込みました。「△7九飛に▲2二角成△同銀▲4四歩△3四金▲4三角という筋があるんですね」(千田五段)
以下△3三金引▲5四角成△4三歩でどうかと検討が続いています。
(室田伊緒女流二段も継ぎ盤を囲む)
(虹)
時刻は11時20分。里見女流二冠が再度動きました。「こうなると止まらないですよ。△5四同歩もありますが、△5四同飛と取ったらどうなるんだろう」と千田五段。△5四同飛▲同飛△同歩▲4四歩が一例で、最後の歩打ちは△4八歩▲同金左△4七歩の筋を緩和したものです。▲4四歩以下、△同金▲8二飛△7九飛▲8一飛成△8九飛成▲3三桂は激戦とのこと。
(継ぎ盤を逆から。手前の後手が受けきれるかどうか)
しかし実戦は本田女流三段が予想外の進行で応じました。
直近5期の成績を記載致します(肩書きは当時)。
両者が本棋戦で対戦するのは本局が初となります。
(10時10分、村田智穂女流二段が来訪。モニターを見て「かなり早いですね」と笑顔を見せる)
(羊かんの差し入れをしてくれた。富士山の形をしている)
(続いて千田翔太五段も差し入れを持って来訪)
(クッキー生地の洋菓子だ)
初手から両者は早いペースで着手を進め、里見女流二冠の中飛車、本田女流三段の居飛車が決まりました。ほどなくして穴熊へと組み進めます。図の局面で里見女流二冠の手が止まりました。控室では(1)▲3九金と固める手や(2)▲5四歩と開戦する手が検討されていましたが、実戦は(3)▲4六歩とこちらから動きました。
(里見女流二冠、熟考の末に動いた)
(9時40分頃、本田女流三段が対局室入り)
(9時48分、井上慶太九段が入室。室内の関係者に笑顔で挨拶をしてから記録机の前へ)
(9時52分、里見女流二冠が入室。すぐに駒箱が開かれた)
(対局開始直後。里見女流二冠の▲7六歩に対して、本田女流三段は即座に△8四歩と返した。さらに▲5六歩の着手も早く、早いペースの序盤となった)
(先手番となった里見女流二冠)
(本田女流三段)
(朝の対局室の様子)
第23期倉敷藤花戦挑戦者決定戦より、里見香奈女流二冠(女流名人・女流王位)と本田小百合女流三段の一戦をお送りします。 両者は本棋戦において初対戦です。甲斐智美倉敷藤花との三番勝負へ駒を進めるのははたしてどちらでしょうか。対局は関西将棋会館「御上段の間」にて、9月28日(月)10時開始。持ち時間は各2時間(チェスクロック使用)。先後は振り駒にて決定します。
本局の中継は、棋譜・コメント入力を飛龍記者が、本ブログを虹が担当致します。どうぞよろしくお願い致します。
(朝の大阪は快晴)