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2014年11月21日 (金)

前夜祭(1)

18時より芸文館近くの「倉敷アイビースクエア」にて前夜祭(歓迎会)が行われました。

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(会場には100名近くの方が訪れた)

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(両対局者が入場)

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伊東香織・倉敷市長
「歓迎会へお越しいただきまして、地元の市長として心から歓迎申し上げます。私どもの倉敷市の名誉市民でいらっしゃいます大山康晴十五世名人は、倉敷そして日本の将棋の発展に大変ご寄与くださりました。私ども倉敷市民としましてもは、将棋文化の振興に日頃から大変力を入れております。大山名人杯倉敷藤花戦も皆様のお陰様をもちまして、今期で第22期を迎えることとなりました。(棋戦名は)倉敷市の花であります藤の花の名を冠しましております。今日この場に甲斐智美倉敷藤花・女流王位、山田久美女流四段を迎えまして、倉敷市民は明日からの対局に大変楽しみな気持ちを持っております。
 甲斐さんにおかれましては、昨年里見さんを破られまして、倉敷藤花を獲得されました。今回は初の防衛戦ということでございます。女流王位と合わせて二冠で、いま乗りに乗った女流棋士でいらっしゃり、私ども女性としても心から応援しているところでございます。山田さんはちょっと久しぶりのタイトル戦だと伺っております。今回のタイトル戦にかける思いを様々な記事で拝読させていただきました。私は(山田さんのことを)身近に感じておりまして、経歴を拝見しますとどうやら私と同じ学年でいらっしゃるようです。私も若く見られる方なのですが、山田さんはもっと大変お若くいらっしゃいまして、やはり女流棋士の方々は素晴らしいなと思っております。お二人の熱戦を心から期待申し上げます。倉敷藤花戦は皆様のご協力によりまして、全国でも大変地位のある棋戦にしていただいております。日本将棋連盟様、山陽新聞社様、そして文化振興財団様に心から感謝申し上げます」

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松田正己・山陽新聞社代表取締役社長
「先ほど伊東市長からご紹介がありましたように、この倉敷藤花戦は倉敷市出身の不世出の偉大な棋士であります、大山康晴十五世名人の業績を継承するということで、亡くなられた翌年の平成5年に創設されスタートを切りました。今回の三番勝負は倉敷藤花と女流王位をお持ちの甲斐智美さんと、女流四段である山田久美さんの対戦です。甲斐さんは今年の女流王位戦五番勝負で初戦を落としながら3連勝で防衛され、その後男性棋士から2勝をあげられているとお聞きしております。山田さんは25年振り、そして女流棋士では史上最年長のタイトル挑戦で大変注目されており、力をふるっておられるのだと思います。東京で行われた初戦は甲斐さんが勝利され、明日は文字通り決戦でございます。お互い力を出し切り、後世に残るような名勝負にしていただくことをご期待申し上げます」

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島朗・公益社団法人日本将棋連盟常務理事
「本日はこのような素晴らしいお席をご用意いただきまして、主催の倉敷市様、倉敷市文化振興財団様、そして山陽新聞社様、長年女流棋界を支えていただき本当にありがとうございます。
 この大山名人杯倉敷藤花戦は女流棋戦のみならず、男性棋戦にもない素晴らしい特色を兼ね備えております。いま将棋に力を注いでくださる自治体がすごく増えておりまして、これはやはり倉敷市様が先駆けだと思っております。文化にご支援を注いでくださっているご理解、そして大山十五世名人という歴史上の名棋士のお名前が付いているこの棋戦が、女流棋士がどうしてもタイトル戦に出場したいという憧れの舞台となっております。今指し盛りである甲斐さんと山田さん、お二人の素晴らしい対決を明日からファンの皆様にご披露することになります。本当は第3局までもつれ込むのが一番面白くなるのでしょうけども、やはり勝負の世界ですから甲斐さんはそう思っていないでしょうし、また山田さんも第1局で非常に素晴らしい若々しい将棋を指されまして、お二人とも倉敷藤花戦に照準を合わせておられるなと感じました。それが明日からの熱戦を期待できるものだと思っております」

(写真=翔、書き起こし=太郎)

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