永瀬叡王が3勝目 第5期叡王戦七番勝負第7局は、図の局面までで永瀬叡王の勝ちとなりました。終局時刻は22時16分。消費時間は、▲永瀬叡王5時間2分、△豊島竜王・名人5時間43分。 勝った永瀬叡王はシリーズ成績を3勝2敗とし、防衛まであと1勝に迫りました。
最長手数記録を更新 22時14分、豊島竜王・名人が90手目となる△5五同歩(図)を着手し、本シリーズの合計手数は1231手になりました。これまでのタイトル戦番勝負における合計手数の最長記録は、加藤一二三十段が中原誠名人(肩書はともに対局当時)から名人位を奪取した第40期名人戦(1982年)の1230手でした。約38年ぶりとなる記録更新です。 (記録更新の瞬間。控室のモニター映像から)
終盤戦 上図は21時35分頃の局面。次に▲6三歩成が入ると、後手は適当な受けがない格好です。攻め合いにいくなら△5五桂ですが、以下▲6三歩成△6七桂成▲同玉△5七桂成▲7八玉(▲同玉は△5六銀から詰み)と一直線に進めた局面(変化図)は先手玉に詰みがなく、△6三銀とと金を払っても、▲6二飛成△同歩▲5二歩から後手玉に詰みがあります。自然な△5五桂が利かないとなると、後手の指し手はかなり難しそうです。 (豊島竜王・名人。何か勝負順を見いだせるか)
永瀬叡王よし 20時35分、豊島竜王・名人が17分の考慮で△6一歩(図)と打ちました。これは▲6四歩△5二銀▲5四桂△同歩▲6三香といった攻めに備えた意味ですが、ここで受けに回らざるをえないのではつらそうです。前手の▲4六桂が1六竜の横利きを止めつつ好機に5四香を外す筋を見た手堅い手で、永瀬叡王が優位を確保したものと思われます。 (豊島竜王・名人。残り時間は1時間を切った)
踏み込むかどうか 20時10分を過ぎました。図の△6五歩に、永瀬叡王が20分ほど考えています。無難に応じるなら(1)▲7七銀ですが、(2)▲7三歩成△6六歩(△同銀は▲6五馬)▲6三と△6七歩成▲同金△6三銀とはがし合う順も見えるところ。慎重に比較検討しているものと思われます。ニコニコ生放送の千田七段は、いずれでも先手が少しよさそうという見解です。 (永瀬叡王。よさをはっきりさせる順があるか)
玉頭狙い 図は19時15分過ぎの局面。後手の豊島竜王・名人は△1六竜~△4五桂~△5四香~△6五歩と、持てる力を結集して先手玉頭にプレッシャーを掛けていきました。先手の永瀬叡王は▲5八金~▲6七金左~▲7七銀と、自陣の金銀を活用して対抗。形勢については、先手ペースという声も出始めています。 (永瀬叡王。あとの▲7三歩成を楽しみに、ひとまずは受けに回る)