松島は、天橋立、安芸の宮島とともに日本三景に数えられ、日本を代表する名勝地として広く知られているほか、国の文化財（特別名勝）、宮城県立自然公園、近年では平成百景など、数々の指定も受けています。
その特徴は、松島湾周辺に浮かぶ大小260余りの島々と、そこに生い茂る松の木。この独特の地形が松島の独特の景観を形作っています。古くは松尾芭蕉が奥の細道で訪れ、歌川広重が松島湾の風景を浮世絵に描きました。

絵ハガキのように松が美しく垂れさがる。

15時を回り、対局者におやつが運ばれました。注文は金井六段が抹茶ケーキ「前進松島」、高見六段がフルーツタルトと、ずんだ餅です。

抹茶ケーキ「前進松島」。

フルーツタルト、ずんだ餅。

14時34分、先手が▲１四歩と突いて早くも中盤に入りました。
「これは戦いが始まりますね。どちらかがポイントを挙げ、どちらかが失うことになるでしょう」（木村九段）

定刻の14時に対局が開始された。

金井六段の初手は▲７六歩。

高見六段は△３四歩と応じて横歩取り模様に。

開始から30分の局面。駒組みは速いペースで進み、早くも緊張感が漂っています。

13時46分頃に高見六段が入室。

金井六段は49分頃に入室した。

駒を並べて対局の準備。

対局は14時開始ですが、一足早くニコニコ生放送の中継が始まりました。

■第3期叡王戦 決勝七番勝負 第3局 金井恒太六段 vs 高見泰地六段
http://live.nicovideo.jp/watch/lv311157696

ニコニコ生放送中継の様子。

【明日のみどころ】

最後に明日の解説陣が登壇し、見どころが語られた。

木村九段。
「高見六段が第１局で勝っている横歩取りに進めると思う。それに金井六段がどう対応するか」

広瀬八段。
「持ち時間が変わるのでペース配分がポイント。横歩取りになる可能性が高い」

三枚堂六段。
「高見六段は終盤型、金井六段は序盤巧者。どんな展開にせよ、終盤が見どころになる」

里見（香）女流五冠。
「振り飛車は出ないと思うので、居飛車を勉強したい」

以上で前夜祭の模様を終わります。
対局は明日14時開始です。どうぞお楽しみに。

（前夜祭記事の登壇者コメント作成＝文）

【プレゼント抽選会】

関係棋士のサイン色紙が、会場の来訪者とニコニコ生放送視聴者に抽選でプレゼントされた。

【奥州・仙台をＰＲする、伊達武将隊によるパフォーマンス】

後半は米どころ宮城県のゆるキャラ「むすび丸」も合流した。

【花束贈呈】

伊達武将隊とむすび丸から両対局者に花束が贈呈された。

【対局者挨拶】

金井恒太六段。
「宮城県は優秀なスポーツ選手を輩出している土地。この七番勝負は金メダルを争う戦いでもある。羽生結弦選手や、頑張り続けた東北の方々を見習って、明日は粘り強く戦いたい」

高見泰地六段。
「瑞巌寺は武将好きな私にとってうれしい対局場所。準備はしてきたので、自分を信じて、しかし気負わず、成長したところを見せたいと思う」

前夜祭の様子はニコニコ生放送で生中継されました。タイムシフト視聴もできますので、是非ご覧ください。

■ニコニコ生放送第３期叡王戦 決勝七番勝負 第３局 前夜祭
http://live.nicovideo.jp/watch/lv311154349

【対局者・関係棋士入場】

【主催者挨拶】

森下卓・日本将棋連盟常務理事。
「初めて松島を訪れたのは31年前、伊達政宗の見学ツアーに参加しました。今日あらためて瑞巌寺を訪れて、うっすらと記憶を思い出しました」

【乾杯】

新田裕峰・瑞巌寺 執事長。
「日本三景松島にようこそお越しくださいました。瑞巌寺は平成の大修理を終えて、落慶法要が行われます。新しい場所で思う存分戦っていただきたい」

【前夜祭のお料理】

仙台名物の牛タン焼き。

焼きたてで、食欲をそそる香りが漂っていた。