対局前日の4月2日14時から「ジャパンクリエイティブセンター」で記者会見が行われました。両対局者の抱負をはじめ、主催者や地元関係者のあいさつや3月のライオンの特別式典やアジア文明博物館と日本将棋連盟の協力を記念したサイニングセレモニーが行われました。
「本日は伊藤匠叡王、挑戦者の斎藤慎太郎八段をはじめ、立会人の木村一基(きむらかずき)九段、日本将棋連盟常務理事の糸谷哲郎(いとだにてつろう)八段、在シンガポール日本大使館の石川浩司(いしかわひろし)駐シンガポール日本国特命全権大使、アジア文明博物館のクレメント・オン館長、レオス・キャピタルワークス株式会社の藤野英人(ふじのひでと)代表取締役社長にお越しいただきまして心より御礼申し上げます。
私ども不二家は第6期叡王戦より日本将棋連盟様とともに主催させていただいております。そして、明日の五番勝負第1局は日本シンガポール外交関係樹立60周年記念事業として実施するものになりますが、今般の開催に当たり、ご尽力いただいている皆様にこの場を借りて感謝申し上げます。将棋という日本の伝統文化の魅力を広く届けるとともに、両国の友好と文化交流の一層の深化につながることを願っております。
叡王戦では、『ペコちゃんお菓子ボックス』というものを対局席にご用意いたします。これは当社らしく棋士の皆様を応援させていただこうと始めたものです。ペコちゃんなどが描かれた専用のボックスに『ペコちゃんミルキードーナツクッキー』、『ペコちゃんミルキーパイ』をはじめとする不二家のお菓子を詰め合わせてご提供しております。
また、明日の対局では10時半と15時におやつとして焼菓子もご提供いたします。あらかじめ伊藤匠叡王・斎藤慎太郎八段に好みをお聞きしまして、それをお届けさせていただきます。ぜひ対局でお疲れになった頭脳に栄養補給をしていただいて、心身の癒しになればと思います。
前期の第10期叡王戦五番勝負では、最終第5局までもつれる接戦で日本中の注目を集めた伊藤叡王と斎藤八段のお二方による再戦は、さらに多くの人々の心を惹きつけるものと思いますし、今期も叡王戦の歴史の新たな1ページを飾る熱戦を期待しております」
「まず、日本とシンガポールが外交関係樹立60周年という大きな節目を迎えましたことを、心よりお祝い申し上げます。日本では、60年という節目は「干支が一巡する還暦」と呼ばれ、一巡りを終えた新たな一歩の始まりとされています。これまで築かれてきた両国間の信頼と交流が一巡し、ここからまた新しい歴史が始まる年であると感じております。この節目を新たな出発点として、両国の交流がさらに深まること、そしてその文化交流の一助としてこの叡王戦対局がお役に立てればと思っております。
将棋の世界でも、一局は多くの手を積み重ねながら局面が形づくられていきます。日本とシンガポールの関係もまた、60年にわたり一手一手を重ねるように築かれてきたものだと思います。この最高峰の対局により、その築かれてきた関係がさらに素晴らしいものとなりますように。
また、この対局を実現するにあたりまして、非常に多くの御尽力を頂きました皆様に御礼を申し上げます。主催の不二家様、特別協賛のひふみ様、協賛の中部電力株式会社様、株式会社豊田自動織機様、豊田通商株式会社様、アパリゾート佳水郷様、ANA様そして対局場所をご用意いただきましたシンガポール日本人会の皆様、SJ60に関わられます日本とシンガポールの皆様、本当にありがとうございます。
結びに替えまして、改めて日本とシンガポールの外交関係樹立60周年をお祝い申し上げ、両国のさらなる発展と友好の深化を祈念いたします。ご清聴ありがとうございました」
「皆さま、こんにちは。駐シンガポール日本国特命全権大使の石川です。
昨年9月の第73期将棋王座戦に続き、この度、第11期将棋叡王戦第1局がシンガポールで開催されることを、大いに歓迎いたします。在シンガポール日本国大使館、及び、その文化発信部門であるジャパン・クリエイティブ・センターとしても、本対局を後援できることを大変嬉しく思います。
まず、大会開催に向け尽力いただいた、主催の日本将棋連盟及び株式会社不二家、その他関係者の皆様に深く敬意を表します。また、アジア文明博物館のクレメント・オン館長にも昨年に引き続いての御同席、そして将棋のプロモーションに係る日本将棋連盟及び大使館・JCCとの協力に感謝いたします。
将棋は、日本における長い歴史の中で発展し受け継がれてきた伝統文化です。シンガポールでは象棋(シャンチー)、という日本の将棋によく似た盤上競技が広く楽しまれていますが、この機会にぜひ将棋ならではの奥深い魅力を感じていただければと思います。
昨年に続き今回、2年連続で将棋のタイトル戦がシンガポールで行われることは、当地における将棋の普及の一層の促進につながるものと確信する次第です。
本年2026年は日・シンガポール外交関係樹立60周年、我々はSJ60と呼んでおりますが、二国間関係において節目の年となります。昨年のシンガポール建国60周年に続き、このSJ60という記念すべき年に本イベントを開催することで、両国の文化交流の一層の発展に繋がるものと信じております。
本大会が、日本・シンガポール両国の文化的な絆を一層強め、未来に向けた新たな友好の懸け橋となることを願い、私のあいさつとさせていただきます。ありがとうございました」
(クレメント・オン・アジア文明博物館館長。3月のライオンの単行本を手に)
「皆様、こんにちは。本日、第11期叡王戦の記者会見に出席し、この素晴らしい大会をシンガポールにお迎えできることを大変光栄に思います。
今回の開催は、シンガポールと日本の外交関係樹立60周年「SJ60」の年に行われるという点で、極めて大きな意味を持っています。両国の強固で末永い友好関係、そして文化がその絆を深め続けている多様なあり方を、改めて実感させてくれます。
日本の豊かな伝統文化の中でも、将棋は特別な地位を占めています。それは知性、戦略、規律、そして美を備えたゲームです。同時に、歴史や職人技、そして卓越した技術(極致)への深い敬意を反映した「生きた伝統」でもあります。
明日行われる伊藤匠叡王と斎藤慎太郎八段の対局は、最高峰の卓越した技を目の当たりにする貴重な機会となります。また、シンガポールの観客の皆様にとって、将棋を単なる競技スポーツとしてだけでなく、日本文化の重要な表現の一つとして体験していただく場ともなるでしょう。
アジア文明博物館(ACM)として、この瞬間に立ち会えることを特に嬉しく思っております。現在開催中の「Let’s Play! Art & Design of Asian Games(遊ぼう!アジアのゲームのアートとデザイン)」展では、アジア各地のゲームを単なる娯楽以上のものとして探求しています。ゲームは芸術性、デザイン、記憶、そして文化交流の象徴でもあるのです。こうした文脈において、将棋に関連する資料の展示は非常に意義深いものです。
現在展示されている盤駒は、昨年シンガポールで行われた伊藤叡王と藤井聡太氏の対局を記念したものです。そして今回、この叡王戦に関連した展示を行うという、またとない機会をいただきました。現代の主要なタイトル戦の物語が今まさに進行している中で、その対局に密接に関連した品々を展示できる美術館は、世界でも稀でしょう。
また、日本将棋連盟との協力により、将棋の世界を描いた羽海野チカ先生の人気漫画をテーマにした特別展示『将棋のマンガ3月のライオン展』を開催できることも大きな喜びです。現代のストーリーテリングやポップカルチャーを通じて、人々が将棋と繋がる新たな道を提供するとともに、このゲームが人間同士の結びつきを描いたものであることを思い出させてくれます。
今回の対局と博物館での展示が、シンガポールにおける日本文化への関心をさらに高め、両国の文化交流と友好を深めるさらなる機会となることを願っております。
アジア文明博物館を代表して、日本将棋連盟、在シンガポール日本国大使館、ジャパン・クリエイティブ・センター(JCC)、そして本プロジェクトを実現させてくださったすべてのパートナーの皆様に感謝申し上げます。
この特別な瞬間に立ち会い、将棋の不変の魅力、その「次の一手」の積み重ねを皆様とともに祝福できることを光栄に思います。ありがとうございました」
(クレメント・オン館長と糸谷八段によるサイニングセレモニー)
(藤野英人・レオスキャピタルワークス株式会社代表取締役社長)
「皆様、こんにちは。棋士の伊藤匠です。本日はお集まり頂き誠にありがとうございます。
まずはじめに叡王戦の開幕局をシンガポールにて開催するにあたり、多大なるご尽力を賜りました関係者の皆様、そして暖かく迎えてくださったシンガポールの皆様に心より御礼申し上げます。
昨年は、シンガポール建国60周年の節目に王座戦を当地で対局する機会を頂戴致しました。本年はシンガポールと日本との外交関係樹立60周年という記念すべき年に、再びシンガポールで対局の場を設けていただき心より感謝申し上げます。2年連続でタイトル戦を開催いただけることで、将棋を通じて日本文化に親しんで頂く機会となれば幸いです。
さて、今期の叡王戦は、昨年に引き続いて、斎藤慎太郎八段との対戦となりました。2期続けて挑戦権を獲得されるたことから、地力の高さと安定感を改めて感じさせられます。昨年の五番勝負は見ていただいた方からは、熱戦続きのおもしろいシリーズだったという風にいっていただくことが多く、今年はさらにレベルアップして、より一層充実したシリーズにできればという思いでおります。
まずは明日、シンガポールという特別な舞台での対局ということで、昨年訪れたときは不甲斐ない対局となってしまっただけに、今回は良い内容の将棋をお見せ出来るよう全力を尽くしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします」
「皆様こんにちは。第11期叡王戦の挑戦者になりました、斎藤慎太郎です。前期に続いて五番勝負に登場することができました。叡王戦の開催にご尽力いただいている各社の皆様にまたお会いできることがうれしいですし、今回もお世話になります。よろしくお願いいたします。
第1局はシンガポールでの対局ということで、対局場をご用意いただきましたシンガポール日本人会の皆様にも心より御礼申し上げます。私は初めてシンガポールに訪れるのが初めてで、新たな文化に触れることが楽しみです。
前期の叡王戦五番勝負は伊藤叡王の強さを肌で感じたシリーズでした。今期はこちらも良い面を発揮して熱戦を展開できるように頑張ります」











