1図は11時19分の局面。前例が1局あります。2023年の第94期ヒューリック棋聖戦五番勝負第2局、▲佐々木大地七段-△藤井聡太棋聖戦です。111手で先手勝ち。
棋聖戦の進行は△4四銀▲7四銀△8四飛▲6五銀に(1)△5五銀▲8五歩△4四飛▲8二角。最後の▲8二角が評判のいい手で、先手ペースになりました。伊藤叡王はこの変化を避けるのではないか、とみられています。検討されているのは△4四銀▲7四銀△8四飛▲6五銀に(2)△7三桂▲7五角△8一飛▲7四銀(変化図)。
「変化図で、7四の銀が手厚く働けば先手ペース、動きづらい駒になれば後手ペースになります。伊藤叡王は1図で長考しているので、ここが大事な局面ですね」(木村九段)