第54期決勝三番勝負第2局 Feed

2023年10月23日 (月)

研究の矛先

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図は10時46分頃の局面。ここまでは前例のある形で、△2二角が指されていた局面でしたが、上野四段は△5五歩(下図)と仕掛けていきました。畠山鎮八段は「先後逆だと部分的に見る筋ですね。上野さんの研究だと思いますが、対藤本戦を想定したものか、それとも後手番としてのものかは分かりません」と解説しています。

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Img_5348_2(上野四段は前例から離れて動きを見せる。研究を思わせるが、その矛先はどこだろうか)

(潤)

直近10期の決勝三番勝負

前期までの直近10期の決勝三番勝負は、2連勝決着が5回、2勝1敗決着が5回となっています。2勝1敗での決着において、第1局の敗者が連勝で逆転優勝を果たしたのは5回となんと100パーセント。データ上ではここ10期においては、第2局を制したほうが優勝する結果となっています。
(左が優勝者。段位は決勝三番勝負決着局当時。◯●は優勝者から見ての星取り)  

第44期 都成竜馬三段-藤森哲也四段  ●◯◯
第45期 阿部光瑠四段-佐々木勇気五段 ●◯◯
第46期 菅井竜也六段-大橋貴洸三段  ●◯◯
第47期 増田康宏四段-石田直裕四段  ◯◯
第48期 増田康宏四段-佐々木大地四段 ◯◯
第49期 藤井聡太七段-出口若武三段  ◯◯
第50期 高野智史四段-増田康宏六段  ●◯◯
第51期 池永天志四段-齊藤優希三段  ◯◯
第52期 伊藤 匠四段-古賀悠聖四段  ◯◯
第53期 服部慎一郎四段-黒田尭之五段 ●◯◯
第54期  ?  四段- ?  四段  ???
 
(潤)

対局開始直後

Img_5364(定刻の10時になり、畠山鎮八段が対局開始を告げた)

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Img_5378(飛車先を伸ばし合い、第2局は相掛かりへと進んだ)

(潤)

対局開始前

Img_5258(9時35分頃、畠山鎮八段と観戦記の田中幸道指導棋士五段が入室を終えていた)

Img_5259(9時40分、藤本四段が先に入室した)

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Img_5287(9時44分、上野四段が入室した)

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Img_5296(一礼して対局準備が開始となった)

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(潤)

戦型は相掛かり

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第1局の矢倉対雁木から一転、第2局の戦型は相掛かりとなりました。ただし藤本四段が先手の場合は予想された戦型でもありました。立会人の畠山鎮八段は現代相掛かりと以前に指されていた相掛かりの違いなどについて、関係者に解説しています。


Img_5382(相掛かりの歴史について関係者に解説する立会人の畠山鎮八段)

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(潤)

対局開始

Img_5322(先手の藤本渚四段)

Img_5301(後手の上野裕寿四段)

Img_5336(対局開始を待つ両者)

(潤)

第2局は10月23日(月)に関西将棋会館で

藤本渚四段と上野裕寿四段の井上慶太九段門下同士の対決となった第54期新人王戦決勝三番勝負は、兄弟子の上野四段が自身の棋士デビュー戦ともなった第1局を制し、新人王まであと1勝としました。デビュー直後の棋戦初優勝か、弟弟子が返して最終局に持ち込むか、第2局は10月23日(月)に大阪府大阪市福島区「関西将棋会館」で行われます。対局開始は10時。持ち時間は各3時間(チェスクロック使用、使いきると1手60秒未満の着手)。第2局の先手番は藤本四段。昼食休憩は12時から12時40分。観戦記執筆は田中幸道指導棋士五段。立会人は畠山鎮八段、記録係は松下洸平初段(森安正幸七段門下)がそれぞれ務めます。

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【勝率トップ棋士か、兄弟子の意地か、第54期新人王戦決勝三番勝負|日本将棋連盟】
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(潤)