対局再開後の一手は△1四歩(36手目)。そこから20分ほどで▲6七銀直△6四歩▲8七銀△6二銀▲7八金△6三銀▲4六歩△7一金▲3六歩△7二金まで進みました。
「△6四歩では△6二銀~△7三銀左のような指し方もありました。△6四歩は6三銀型をめざしたものですが、6筋が争点になる面もあります」(中村修九段)
本譜は左図から▲4六歩△7一金▲3六歩△7二金。
「▲4六歩と▲3六歩は『千日手にはしない』という強い意志を感じます。先手が少し作戦勝ちに見えるのですがどうでしょうか」(中村修九段)
左図で▲5六銀~▲6五歩が検討されています。
「ここで先手は時間を使っていますね。▲5六銀としたいのですが、3九から5手かけて5六に出ることになりますから、少し指しにくいと思っているのかもしれません。本来なら初期位置の3九から3手で済むところですから」(中村修九段)
(牛蒡)
藤森四段が優勝すれば師弟そろっての優勝となります。
師匠である塚田泰明九段は第17期(1986年)に優勝しました。
このような例は過去に2件あります。
森信雄七段………山崎隆之七段、糸谷哲郎六段
若松政和七段……井上慶太九段
(藤森四段と塚田九段)
永瀬五段は安恵照剛八段門下。同門の兄弟子である日浦市郎八段は第20期の優勝者です。
同門で優勝した例はいくつかありますが、最多記録は3人です。
藤内金吾八段……小阪昇七段、森安秀光九段、若松政和七段
西村一義九段……藤井猛九段、三浦弘行八段、阿部健治郎五段
(永瀬五段と日浦八段)
詳しくは下記の一覧をご覧ください。
【日本将棋連盟HP(新人王戦)】
http://www.shogi.or.jp/kisen/shinjin/index.html
※ここで挙げた例は左が師匠、右が弟子。段位はいずれも現在のもの。
本局は「日本将棋連盟モバイルTwitter」でプロ棋士による解説が行われています。
吉田 正和(よしだ まさかず)五段
埼玉県ふじみ野市出身、1986年1月23日生まれ。
神吉宏充七段門下。
棋士番号は273。2008年、四段。2012年、五段。
吉田五段は昨日の竜王戦5組・昇級者決定戦(及川拓馬四段戦)に勝って4組に昇級。2期連続昇級の規定を果たして五段に昇段しました。
(牛蒡)