第43期決勝三番勝負第1局 Feed

2012年10月11日 (木)

後手、端から逆襲

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左図の局面で時間を使っていた藤森四段。
控室では当初、△7八歩や△6六歩▲同歩△7八歩が検討されていました。
しかし、検討が進むと△7八歩には▲6八角△7九歩成▲7七歩、△6六歩には▲同角があって容易ではないとされました。
そこで別の手段として△1四歩が指摘され、検討が進んで「△1四歩が最善ではないか」との声が出始めたところで、藤森四段の手が動いて△1四歩が指されました。

▲4六歩が入ると先手の味がいいので、後手もゆっくりしてはいられない局面のようです。

(八雲)

15時過ぎの控室

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(15時過ぎ、控室にもおやつの差し入れがありました)

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(広瀬章人七段が来訪。穴熊の専門家の来訪で検討も熱を帯びています)

(八雲)

おやつ

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図は15時の局面。
▲6一角までの消費時間は▲永瀬1時間53分、△藤森1時間34分。

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(15時を回ったところで、対局者にお菓子の盛り合わせが運ばれた)

(八雲)

居飛車が盛り返す

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控室で▲3五飛が予想されていたところで、永瀬五段はじっと金を寄りました。
しかし、「ここで手が戻るようでは、何か誤算があったのではないか」と言われています。

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先手は▲3五飛~▲3四金と進めましたが、「先手が歩損で無理をしていると見ることもできる」とのこと。
ここ数手の攻防で居飛車が盛り返したようです。

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14時45分頃、控室に瀬川晶司五段が来訪。
「(61手目)▲5三歩と垂らした手が軽い筋で、永瀬五段らしくない感じがしました」とのこと。
59手目▲7六歩と渋く受けた手との組み合わせに違和感があるようです。

(八雲)

本局の使用駒

本局の使用駒は「秀峰作・錦旗書」。

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(八雲)

永瀬調の展開

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図は14時頃の局面。
1手前に▲7六歩と受けたところでは、激しく攻め合う順も検討されていましたが▲7六歩もいかにも永瀬調の渋い好手と見られています。
△7四飛までの消費時間は▲永瀬1時間17分、△藤森1時間23分。

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(鳩森神社の花)

(八雲)

先手、模様良し

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休憩前の先手の▲2五銀は3四の地点を狙った手。
対して藤森四段の再開の一手△7二飛は、3四の地点を受けずに攻め合いを目指した手です。
Twitter解説の八代四段は「藤森さんは少し指しにくいと思ってるかもしれません」と予想しています。
控室でも先手が指しやすいのではないかと言われています。

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(13時40分頃の控室。遠山雄亮五段が来訪した)

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「模様としては振り飛車が理想的な展開に見えます」と遠山五段。

(八雲)

鳩森神社の秋

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(東京の天気は下り坂の予報もあったが、上天気となっている)

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鳩森神社内にある将棋堂には、棋力向上を願う絵馬がかけられている。
今日の対局者のふたりも、若き日には絵馬をかけたかもしれない。

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(八雲)

対局再開

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(13時、佐藤秀司七段が対局再開を告げた)

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(前傾姿勢で考える永瀬五段)

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(藤森四段は再開から2分ほどして飛車を持った)

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(△7二飛を着手して腕組み)

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(午後の濃密な時間が始まった)

(八雲)

昼食休憩

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図の局面で藤森四段が9分使って昼食休憩に入りました。
消費時間は▲永瀬37分、△藤森1時間7分。
対局は13時に再開します。

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(昼食休憩中の対局室)

昼食の注文は両者ともに「うな重(梅)、肝吸い」(ふじもと)でした。
昼食でも負けられない、という気迫を感じます。

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(うな重梅と肝吸い)

(八雲)