過去の新人王戦決勝
これまでの新人王戦で、奨励会員3名、アマチュア1名が決勝戦に進出しています(以下、本文中の段位はすべて対局当時のもの)。
【第23期(1992年)新人王戦決勝】 佐藤秀司四段○○-石飛英二三段
石飛英二三段は大阪府出身の田中魁秀九段門下(1994年退会)。1回戦から順に杉本昌隆四段、西川慶二六段、井上慶太六段に勝つと、のちの名人となる佐藤康光六段、森内俊之六段という優勝候補を連破し、初めて奨励会員として決勝進出を果たしました。この期の優勝は佐藤秀司四段。敗れはしたものの、石飛三段の快進撃は大きな注目を集めました。
【第39期(2008年)新人王戦決勝】 佐藤天彦四段○○-星野良生三段
2人目の決勝進出者は第39期で勝ち上がった星野良生三段。三番勝負の相手は佐藤天彦四段でした。星野三段は第1局、第2局と意欲的な作戦でペースをつかむも結果は惜敗。のちに星野三段は「超速▲3七銀戦法」で升田幸三賞を受賞(2010年)し、2014年4月に四段プロデビュー。現在は関西に籍を移し、活躍の場を広げています。
(星野良生四段)
【第41期(2010年)新人王戦決勝】 阿部健治郎四段○●○-加來博洋アマ
加來博洋アマは、大橋三段と同じ所司和晴七段門下の元奨励会三段(2008年退会)。型破りの力強い指し回しが持ち味で、新人王経験者である村山慈明五段、永瀬拓矢四段(のちに第43期で優勝)、佐藤天彦五段という手強い相手を撃ち破って決勝進出を果たしました。新人王戦史上初となるプロアマ三番勝負は阿部健治郎四段が制勝。
【第44期(2013年)新人王戦決勝】 都成竜馬三段●○○-藤森哲也四段
そしてまだ記憶に新しい第44期決勝戦。都成竜馬三段(谷川浩司九段門下)が藤森哲也四段を2勝1敗で破り、長い新人王戦の歴史で初となる奨励会員での優勝という快挙を成し遂げました。この都成三段の優勝を機に、日本将棋連盟は「新人王戦で奨励会三段が優勝した場合、進行中の三段リーグ終了時に次点がつく」という規定を定めています。
現在三段リーグで次点1回を獲得している大橋三段は、優勝すれば(現行の三段リーグ終了後に)プリークラス編入の資格を得ることになります。
(夏芽)