
東京・将棋会館で行われていた▲里見香-△加藤桃戦は17時14分、134手までで加藤桃女流三段の勝ちとなりました。消費時間は▲里見香3時間58分、△加藤桃3時間13分。勝った加藤桃女流三段は初の清麗奪取となりました。タイトルの獲得は3年ぶりです。
2021年11月17日 (水)
後手が踏み込む
大一番
自信の表れ
イチョウ並木
15時のおやつ
ABEMAに出演
広瀬八段と鈴木九段がABEMAの放送に出演。現地情報を伝えつつ、局面についても見解を述べました。実戦は図から△5七桂成▲同飛△3七角成▲同桂△5七飛成と進んでいます。
広瀬八段「70手目△8四桂からは互いに読み筋だと思います。△5七桂成はメリットとデメリットがあると思いますが、どう影響するかですね。△5七飛成の局面は居飛車(後手)がいいと思いますが、振り飛車(先手)も持ち駒が増えてきましたから何か手段がある気がします」
鈴木九段「居飛車は優勢だと思いますが、ここ数手は差が詰まったと思います。振り飛車に勝負手がありそうです。△5七桂成では単に△3七角成だったのではないでしょうか」

安全に、安全に、と指してきた後手ですが、△3六歩▲同銀△1五歩(図)と踏み込みました。銀を3筋に誘い出してから薄くなった1筋を攻める、リズムのいい攻めです。▲1五同歩△1六歩▲同香△1七歩と先手がすべて相手をすると、5九竜を使った横の攻めも威力を増します。▲1五同歩から▲1四桂のような反撃筋はありますが、先手の手駒は少なく、後手の攻め合い勝ちが濃厚です。
図から▲5九歩△6六角▲5六金△7五角△6四角▲7七角と進行しました。先手は5九歩を壁にして必死に粘っています。後手は一気に決めにいくのではなく、慎重に指している印象を受けます。この大一番は万が一にも落とせないという気持ちが感じられます。
▲5三歩(図)に△同竜▲4五桂▲3七歩△4四竜▲4六金と進んでいます。△5三同竜は「自信の表れ」と広瀬八段。▲4五桂の両取りは本譜の順で問題ないと見切っていたようです。先手は後手の4五歩を取ってしまったために、△4八歩が生じています。後手が優勢のまま、押し切るかもしれません。加藤女流三段は2018年5月にタイトルを失い、無冠になりました。最後にタイトル戦を制したのは2017年5月のこと。いずれもマイナビ女子オープンでした。久しぶりのタイトル獲得を目指しています。







図は次に△3七角成▲同桂△5六飛があります。飛車角交換はそこまで大きな差ではありませんが、3七桂の形は先手の守りが弱体化するため、後手が指しやすそうです。▲3七同桂から▲4五桂と使えればいいのですが、4五の歩が消えると△4八歩が痛い手になりそうです。










