第6期五番勝負第2局 Feed

2024年7月24日 (水)

ホテルインディゴ犬山有楽苑は、1965年創業の名鉄犬山ホテルを建て替え、2022年3月にオープンしました。大成建設株式会社が施工に携わっています。

ホテルの目の前を木曽川が流れ、エントランスからは犬山城を間近で見ることができます。また、隣接する日本庭園「有楽苑」には、織田有楽斎が建てた国宝茶室「如庵」があります。季節の料理や天然温泉も魅力です。

オープンして間もない22年6月、お~いお茶杯第63期王位戦七番勝負第1局が同ホテルで指されました。名鉄犬山ホテル時代には、第38期王位戦第2局(1997年)と第57期王位戦第1局(16年)も開催されました。

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Dsc_0535(ロビーの目の前に犬山城)

Dsc_0955(ロビー近くのカウンターに盤駒があった。越山作、錦旗書、彫駒)

Dsc_0564(隣接する日本庭園の有楽斎にて。重要文化財の旧正伝院書院、国宝の茶室如庵)

Dsc_0557※如庵は元和4年(1618)に京都・建仁寺の塔頭に建てられました。
 明治以降に移築を繰り返し、昭和47年(1972)に現在地に移築。

Dsc_0866 (夜のホテルロビー)

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Dsc_0872(ライトアップされた犬山城とホテルの庭園。以上、7月23日に撮影)

240724_063福間清麗は△4七歩▲4九飛(図)を利かしましたが、△4三銀には依然として▲4五歩があります。飛車を止めたので△4五同銀と取れますが、▲5四角が金と成銀の両取りになります。福間清麗はまだ問題を解決できていません。時間をかけて考えています。

240724_1353 (13時53分の対局室映像)

240724_054_2再開明けの一手は▲5四同歩。以下△同銀▲5二歩△同金(下図)と進みました。▲5二歩を△同飛は▲4四桂を嫌ったのだと思われます。そもそも▲5二歩が後手にとって嫌な手であったので、最初の▲5四同歩に△同飛が検討の本線でした。

240724_060_2村山八段は「▲5二歩を△同金は意外でした。▲5五歩△4三銀▲4四歩で銀が捕まるので。▲4四歩に何か切り返さないといけません」と話します。先手としては▲5五歩から▲4四歩は決行してみたい順です。

Dsc_1499(福間清麗の構想やいかに)

240724_054図の局面で昼食休憩に入りました。休憩時間は12時から13時。ここまでの消費時間は☗加藤1時間29分、☖福間1時間30分(チェスクロック使用)。福間清麗の昼食は犬山茶パスタ、焼きトウモロコシの冷製ポタージュ、アップルジュース。加藤女流四段は姫御膳です。

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Dsc_1341夏鹿とドライマンゴー、クルミのテリーヌ、インディゴ特製雑炊、香の物、
マッシュルームのクリームスープ。

240724_045△1五角に▲5八金で図の局面。▲5八金は△4七銀や△3九銀~△4八角成を受けています。村山八段は「▲5八金は完封狙い」と話していました。

図から先の検討手順は△3七銀▲1八飛△4六銀成▲1六歩△3三角▲4八飛△3六成銀▲5六金△5四歩(変化図)。

240724_045s変化図までいけば、後手が完封されることはなさそうですが、3六成銀の働きが少し弱いところが気になります。後手も自玉が堅いわけではないので、△5四歩以下あまりに激しく戦うと、攻め合いで先手に負ける恐れもあります。難しいかじ取りが求められます。

Dsc_1095(福間清麗は力戦形をどう乗り切るか)

240724_043図は11時ごろの局面。激しい攻め合いも考えられましたが、図の直前に△5六歩▲5五歩が指されたことで、また違った戦いの構図が見えてきました。先手は押さえ込みを図り、後手は突破を目指すことになりそうです。駒割りは銀桂交換で先手が駒損ですが、▲5六金まで指せそうですから、正確には▲桂歩歩△銀の交換になります。「体感的は先手が駒得くらいです」と柵木四段。検討では、図から△1五角が予想されています。もう△8二玉から△7二銀とじっくり指す時代ではないようです。

Dsc_1129(加藤女流四段は4~6筋に位を張ることに成功した)

日本には多くの城がありますが、明治時代の存城廃城令や昭和の戦災により、江戸時代以前の天守を残す城は、12城しかありません。犬山城はその現存12天守のひとつであり、かつ最古の天守です。国宝に指定されています。

犬山城は天文6年(1537)に織田氏が築城したと伝わります。近年の調査により、天守は1585~90年に造られたとわかりました(資料はこちら)。犬山城も存城廃城令で構造物の多くは失われましたが、天守は残りました。木曽川沿いの崖上にあり、白帝城とも呼ばれています。白帝城は中国の古い城で、犬山城と同じように川(長江)を見下ろす崖上にあります。

Dsc_0496(木曽川を眼下に望む犬山城)

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Dsc_0658_2(急階段を上って最上部を目指す。感覚的には階段というよりハシゴに近い)

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Dsc_0630(最上部は360度パノラマ。東側の景色。中央左にインディゴ犬山有楽苑)

Dsc_0637(南西方向の景色。広大な濃尾平野と木曽川)

Dsc_0624(北側の景色。木曽川の向こう側は岐阜県各務原市。以上、7月23日に撮影)

犬山市は、愛知県の最北端に位置する都市。北を流れる木曽川の先は岐阜県です。1954年4月に1町4村が合併して犬山市が発足し、今年で市制70周年を迎えました。犬山城の周辺は城下町として発展してきた歴史があり、江戸時代の町割りが現在もそのまま残っています。観光地としても人気上昇中。ここ20年で犬山城の観光客数は約3倍になりました。

Dsc_0748(名鉄犬山駅)

Dsc_0764(犬山駅の一駅先にある犬山遊園駅で撮影)

Dsc_0734(犬山城に至る通り沿いに城下町が形成された。現在は人気の観光スポット)

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Dsc_0727(4月には犬山祭りがある。車山の曳き回しが見どころ)

Dsc_0721(五平餅と同じく、田楽も犬山名物のひとつ。以上、7月23日に撮影)