第1期五番勝負第3局 Feed

2019年9月 7日 (土)

本局は現地で大盤解説会が開かれます。解説会は当日受付です。

■日時 9月7日(土) 13時受付 13時30分開始
■場所 ホテル日航金沢(石川県金沢市本町2-15-1)3階「孔雀の間」
https://www.hnkanazawa.jp/index.html
※サンダル・素足・酒気帯びでのご入場はご遠慮ください。
■定員 100人
■入場料 1000円(コーヒー付)
■出演棋士 解説:屋敷伸之九段 聞き手:長谷川優貴女流二段 ゲスト:谷川浩司九段

2019年9月 6日 (金)

Dsc_3936 (日本将棋連盟常務理事の鈴木大介九段が中締めのあいさつ)
鈴木九段「私が西浦会長と初めてお会いしたのは、ヒューリック株式会社にごあいさつに伺ったときです。そのときに西浦会長から棋聖戦を協賛する話をいただきました。それが実は協賛でなく特別協賛ということで、ご支援いただいて感動した覚えがあります。アマ大会につきましても、ヒューリックさんが後援、協賛いただいています。深く感謝しております。2年くらい前の棋聖就位式のときの話だったと思いますが、そこで女流棋士の対局数が少なく、対局数を増やしたいと話をしたら、ではさっそく、それをやりましょうと、対局数を増やすという意思のもとに棋戦を作っていただきました」

意気込みを述べた対局者は対局に備えて退場。本局の関係棋士が登壇し、見どころや展望を話しました。

Dsc_3829 (進行役を長谷川優貴女流二段が務めた)

――お二人の様子はいかがでしたか。
屋敷九段「やはり里見女流五冠が六冠になるかどうか。または甲斐女流五段が地元で一矢報いるか。甲斐さんがあいさつをされているときに歓声が上がっていたような気がしたのですが、それが大きな応援になるのか、プレッシャーになるのかわかりませんけど、どうなるか楽しみな一戦です」

――検分はどんな様子でしたか。
谷川九段「検分は2人とも特に注文はなかったです。私が気になるところはありますかと何度も聞きすぎたので、最後のほうは2人にイヤな顔をされましたね(苦笑)。お二人は30局ぐらい指しているでしょうか。タイトル戦では数多く顔を合わせていて、甲斐さんがタイトルを取ったこともあります。ここのところは里見さんがかなり分がいいですが、清麗戦では予選で甲斐さんが里見さんに勝っています。甲斐さんはその1勝がなければ今回タイトル戦に出ていませんので、大きな1勝を里見さんから清麗戦の舞台で挙げています」

Dsc_3898(谷川九段)
――明日の展望をお願いします。
谷川九段「里見さんはゴキゲン中飛車のイメージが強いのですが、第1局は石田流模様から力強い指し回しを見せました。里見さんは得意戦法がある中で非常に引き出しが多いんですね。いろいろな戦法を試してみようというところがあり、明日の戦型は里見さん次第かなという気もしますが。でも本命はゴキゲン中飛車かなと思っています」

Dsc_3912 (屋敷九段)
屋敷九段「谷川九段がおっしゃったように、里見さんの振り飛車に甲斐さんの居飛車と見ています。まず注目されるのが里見さんがどこに飛車を振るのか。甲斐女流五段が明日は先手番です。第1局と同じように第3局も力戦形の振り飛車になるのではないでしょうか。甲斐女流五段が玉をどのぐらい固めて指せるか。甲斐女流五段が里見女流五冠に勝った予選では、甲斐さんが玉の堅さを生かしてうまく指せていました。どちらがペースを握るのか。固めて指せれば甲斐さんが、早めに戦いを起こすことができれば里見さんのペースに。里見さんの寄せの鋭さと、甲斐さんの懐の深さが見どころになると思います」

Dsc_3839 (記録係を務める相川春香女流初段)
相川女流初段「第1局のような将棋になるのかなと思っていますが、個人的には相振り飛車が見てみたいです」
Dsc_3891 (長谷川女流二段)
長谷川女流二段「私は里見女流五冠の中飛車のファンなので、中飛車が見たいなぁと思っているんですが。終盤まで目が離せないハラハラドキドキする対局が見られると思いますので、皆さんと一緒に解説会で楽しみたいと思います」

(書き起こし=琵琶 写真=銀杏)

花束贈呈のあとは対局者が本局の意気込みを述べました。Dsc_3762 里見女流五冠「第1期ヒューリック杯清麗戦、初めてのタイトル戦に対局者として大きな舞台に立つことができて幸せに感じます。石川に来させていただくのは今回が初めてになります。地元の島根県が同じ日本海側ということで、大阪から電車できたのですが、景色が本当に綺麗で地元を思い出すような感じでリラックスしました。こちらにきて地元の方とお話をさせていただいたのですが、皆さんとても温かくて大変リラックスをさせていただきました。ありがとうございます。明日は自分の力を精一杯出せるように、4時間という持ち時間の長い棋戦ですので、しっかり考えながら指し進めていきたいと思います。今回、第3局開催にあたり関係してくださったすべての皆さまに感謝を申し上げまして私のあいさつとさせていただきます。本当にありがとうございました」

Dsc_3802 甲斐女流五段「いつも前夜祭の場では緊張してしまうことが多いのですが、今日はすごくリラックスできています。金沢にくるのが2、3年ぶりぐらいで、久しぶりだったのですが、どこかホッとする場所というか、金沢駅を降りた瞬間に懐かしいなぁという風に感じました。母方の実家が七尾市にありまして、夏休みのたびに家族で一週間ぐらい過ごしました。いろいろな思いがあふれてくるような場所だなとあたらめて思いました。清麗戦第3局ということで、大きな励ましの声をいただきました。気合が入ったといいますか、明日の対局はよい内容の将棋が指せるように精一杯頑張りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。どうもありがとうございました」

(書き起こし=琵琶 写真=銀杏)

18時に前夜祭が開かれました。

Dsc_3507 (対局者入場)

Dsc_3580 (司会はフリーアナウンサーの福山知沙さん。将棋を題材にした絵本『しょうぎのくにのだいぼうけん』『しょうぎのくにであそぼう』の絵やキャラクター原案を担当

Dsc_3524 (西浦三郎・ヒューリック株式会社会長のあいさつ)
西浦会長「この建物(ホテル日航金沢)が当社の持ち物ということでして、今回、第3局を金沢でやらせていただきます。開催にあたり金沢市と北國新聞社さんにご後援をいただいております」

Dsc_3575 (清水市代・日本将棋連盟常務理事のあいさつ)
清水常務理事「清麗戦は予選が2敗失格システムという大きな特色があり、1回負けてもタイトルを取るチャンスがあります。女流棋士にとってチャンスが広がり、精神面でも技術面でも大きな可能性が広がり、女流棋界の盛り上がりにもつながっています」

Dsc_3602 (来賓の山野之義・金沢市長のあいさつ)
山野市長「やっぱり石川県人としては甲斐女流五段(石川県七尾市出身)にここで一矢報いて、さらに勢いをつけてもらいたい」

Dsc_3655 (立会人を務める谷川浩司九段が乾杯の音頭を取った)
谷川九段「清麗戦は予選が2敗失格で、女流棋士が平均すると1年で4局ほど対局ができるシステムです。女流棋士の実力向上のためには真剣勝負の場が数多く生まれればいいと考えていました。女流棋士にとって7つ目のタイトル戦ができたということと同時に、タイトル戦が一気に2つ増えたような喜びがあるのではないかと思っております」

(書き起こし=琵琶 写真=銀杏)