2024年8月20日 (火)

終局直後

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(終局直後)

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(3連覇、通算5期、クイーン清麗の資格を得た福間香奈清麗)

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【福間香奈清麗インタビュー】

--後手番でどんな方針で指されていたのでしょうか。
「△3二飛(26手目)と回ったあとにすぐ動いていくのか。本譜の△6二金(30手目)はゆっくり戦おうという方針だったのですが、その後の判断があまりよくなかったのか、△5五歩(36手目)が重い形でした。昼食休憩明けはもう少しゆっくり指したほうがよかったと思っていて、△1五角(42手目)があまりよくなかったかもしれないです」

--ただ終盤に入ってから優勢な局面が続いたと思いますが、手ごたえを得たのはどのあたりですか。
「4七の成銀が6九金と替わって△8八金(72手目)と縛れて指しやすいかと思っていたのですが、こちらも飛車をぼろっと取られているのでもしかしてうまい対応があるのかと思っていました。△2八飛(66手目)と打った局面はどうなっているのかよくわかっていなかったです」

--勝利を確信されたのはどの手ですか。
「△5七桂(98手目)とはがしていって、勝勢になったと思いました」

--これで3勝1敗で3連覇を果たされました。シリーズ全体を振り返ってください。
「中盤でつまずくことが多くて、本局も判断がつかないまま指していたところもあったので、課題の残るシリーズだったと思います」

--通算5期で永世称号であるクイーン清麗を初めて獲得されました。そのことについてはいかがでしょうか。
「清麗戦はここ最近新たに作っていただいた棋戦で、そういったタイトルでひとつ結果を残すことができて光栄に思います

--ご自身では6つ目のクイーン称号です。
「結果が幸いしていたところもあったので、力をつけられるようにがんばりたいと思います」

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【加藤桃子女流四段インタビュー】

--先手番でどのような方針で指されたのでしょうか。
「△3二飛は予想していなかったので、一手一手対応していく感じで指していました。▲5六歩△同歩▲同金は金が離れてしまうのでやりすぎだったといまは思っていて、昼食休憩の局面は自信がなかったです。そのあと互角に戻ったと思ったところもありましたが方針を誤って、つらい時間が続いたと思っています」

--▲5六歩から守りの金を出ていったのは、第2局で守備の金銀を出ていってうまくいったイメージがあったのでしょうか。
「第2局を引きずってという意味ではなかったのですが、自分らしかったかもしれないですが、ちょっとまずかったですね」

--加藤女流四段にとって今回はどんなシリーズだったでしょうか。
「清麗戦は4時間あって、4時間という意味で4月の前くらいから課題を持っていたのですが(注:4月開幕の女流王位戦五番勝負の持ち時間も各4時間)、うまく使えたかどうかわからないです。春先よりは時間を使えたので成長したと思いますが、結果に結び付けられなかったところは自分の甘さだったかなと。女流棋戦で4時間は相当貴重なので、戦えてよかったというのはあります」

--応援しているファンの皆様に向けてひとことお願いします。
「応援してくださっている方、支えてくださった方……ちょっと待ってください。(約1分20秒、タオルで顔を覆う)すみません、本当。(さらに50秒ほど)感謝の気持ちでいっぱいなんですけど、(また1分ほど顔を覆う)ファンの方のことを思うと情けないというか、またがんばりたいなと思いますし、自分のためにもまた精一杯がんばりたいと思います」

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(応援してくれたファンへの思いを聞かれ、顔を覆う場面もあった)

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(インタビューのあと、感想戦が始まった)