2024年8月
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終局直後
インタビューに答える福間清麗。
【福間清麗の談話】
―― 序盤は第1局と同じような進行になりました。後手が先に工夫されましたが、福間清麗の指し手も速かったように思いました。想定されていたような局面だったのでしょうか。
「そうですね。一つあるかなと思っていたんですけど。ただ、結構手の広い局面なので、難しいのかなと思っていました」
―― 後手の△5五銀(38手目)から戦いになりました。▲2七香(63手目)と受けた局面で昼食休憩に入りました。この間の進行については、どのように考えていましたか。
「途中、▲6一馬(59手目▲5五金に代えて)と手を渡すようなほうが――ちょっと比較が難しかったんですけど。本譜は金を中央に使って、面倒を見る感じで指していました」
―― 午後の戦いは、後手の攻めに対応しながら反撃をうかがうような展開でした。どのあたりでペースをつかめたと思いましたか。
「△5二金(68手目)に▲6一馬で、手がなければと」
―― 終盤は▲5三歩(97手目)から本格的な寄せに入ったように思いましたが、勝ちを意識されたのは、どの辺りでしたか。
「▲4一歩成(101手目)と成って、こちらが来ないので、いいのかなと思いました」
―― 五番勝負は2勝1敗となりました。次局に向けての抱負をお願いします。
「引き続き先後が決まっているので。コンディションを整えて頑張りたいと思います」
同じく加藤桃女流四段。
【加藤桃女流四段の談話】
―― 序盤で△7二飛(32手目)と手を変えられました。どのような展開を想定されていましたか。
「想定はあまりいいたくないです」
―― 本譜は△5五銀(38手目)と戦いに行きましたが、手応えのほうはいかがでしたか。
「(先手陣が)5七金の形なら取れるのかなと思っていたのですが。でも、そうでもなかったのかもしれないな、というのがいまの気持ちです」
―― 中盤で▲6一馬(69手目)と寄られた辺りで連続長考されました。その辺りは、どのようなところに苦心がありましたか。
「もともと香損なので、あまりよいとは思っていなかったので。どう粘るかというか。どう倒れないように指すか、という感じだったので。いろいろやりたいことはあったのですが、どれも届かないなという感じで。どれもぴったりダメなのかなと。本譜が唯一、勝負というか。勝負にならないかもだけど。望みがあるかなという感じでした」
―― 思ったよりも、午前の仕掛けがうまくいかなかったという感じでしょうか。
「そんな感じです」
―― 終盤で△9七角成(80手目)と香を取ったのが凄い勝負手に見えましたが。その辺りの局面の印象はいかがでしたか。
「(△9七角成に代えて)△5四金とどっちか悩んだのですが。局面は悪いのかもしれないのですけど、あの辺りでもうちょっと考えたかったのですけど。時間がなかったので、もう決断しなきゃいけないかな、みたいな感じで。どれが脈があるのかわからなくて。ずっと自信がないので、だからしょうがないかなという感じで指していました」
―― 次局に向けた抱負をお願いします。
「約2週間後になりますが、体調を整えることなど、準備をして挑みたいと思います」
※両者の談話はのちほど更新いたします。
福間清麗が制して2勝1敗に
115手まで、福間香奈清麗が加藤桃子女流四段を下しました。終局時刻は16時25分。消費時間は、▲福間2時間22分、△加藤桃4時間0分。この結果、五番勝負の戦績は福間清麗の2勝1敗に。第4局は8月20日(火)に「関西将棋会館」で行われます。