図は11時ごろの局面。広瀬八段に話を聞きました。
――ここまでの進行について。
「33手目▲7五歩から戦いになりました。図はいい勝負ですが、先手が勝ちやすい局面を作れる可能性はあると思います」
――勝ちやすい局面とは、たとえばどのような。
「たとえば▲金銀△角桂の交換くらいになり、先手の美濃囲いが手つかずで残るような状況です。あとは後手の指し手に対応する展開になれば先手が指しやすいです」
――今後の展開はどうなりそうですか。
「決戦にはなりますが、すぐに決着がつくとは思えません。ここからは長考が続きそうです。指し手が難しいのは後手のほうで、バランスを崩さないことが大事です。△4六歩をいつ突くかがポイントになりそうですね。図は中盤戦の難所で、△5三同歩▲6五桂△7四飛▲7七歩に(1)△4六歩が入るかどうか。(2)△6四銀もあります」