(インタビューに答える里見清麗。史上初の女流六冠を達成した)
―――本局を振り返っていかがでしたか。
里見「端に手を付けられたときに対応が具体的にわかりませんでした。わからないまま指していて、途中は自信がありませんでした」
―――中盤で長考される手がありました。
里見「序盤は手が広くて、迷っても仕方ないと思いました。本譜は複雑でわかりませんでした」
―――よくなったと思ったのはどのあたりですか。
里見「最後のほうですね。最後の最後までわかりませんでした」
―――シリーズについていかがでしたか。
里見「初めてのタイトル戦を作っていただいたことについて、自分の力を出し切りたいと思いました。結果がついてきたのはうれしいです」
―――内容的にはどうですか。
里見「本局はたくさんミスをしていると思うので、そこは今後の課題と思います」
―――女流棋士で六冠は初めてです。
里見「結果を出すことができたことに関してうれしく思いますが、これからも棋力向上を目指して頑張ります」
―――女流棋界の第一人者として活躍しています。
里見「いろんな面で注目いただいています。それにふさわしい行動や将棋を指したいと思います」
(甲斐女流五段は3連敗で敗れた)
―――大変難しい将棋だったと思いますが。
甲斐「序盤で長考したところがありましたが、深く読んでいたら思わず考えてしまったなと。本局は自分のペースで考えて指そうと思っていたので、時間がなくなったのは仕方ないと思います」
―――途中まで形勢不明かと思います。
甲斐「ずっと難しいと思っていました。なかなか攻め方が。本譜は左側(7二)に逃がす感じになり、終盤で焦ったような手を指してしまったなと思います」
―――今シリーズを振り返っていかがでしょうか。
甲斐「里見さんと指せるということで、自分なりに準備して臨みました。中終盤の際どい局面でバランスを保つ手を指すことが難しかったので、実力かと思いますが、力を出し切った結果だと思います。悔いはありません」