終局直後、両対局者はまずはじめに大盤解説会場へと向かいました。
(壇上で本局を振り返る里見倉敷藤花)
(本局の感想をのべたあと、里見倉敷藤花にインタビューが行われた)
―― 第1局を勝たれました。第2局に向けての抱負を聞かせてください
里見 第2局は倉敷ですので、自分の力を精一杯出せるように頑張りたいです。
(伊藤女流三段にもインタビューが行われた)
―― 第1局は敗戦となりました。第2局への意気込みをお願いします。
伊藤 そうですね、第3局に持ち込めるように、頑張りたいと思います。
(潤)
▲伊藤-△里見香戦は104手までで、里見倉敷藤花の勝ちとなりました。終局時間は15時15分で、消費時間は▲伊藤2時間0分、△里見2時間0分(チェスクロック使用)。勝った里見倉敷藤花が防衛に向けて、幸先のいいスタートを切りました。第2局は11月23(土)、岡山県倉敷市「倉敷市芸文館」で行われます。
(武蔵)
攻め合いから抜け出したのは里見倉敷藤花。先手玉の上部から襲い掛かっており、西村立会人は「厳しいねー」と感想をもらしました。里見倉敷藤花がはっきり優勢に立ったようで、終局も近そうと話されています。
図は伊藤女流三段が▲3五歩と角をいじめにいったところ。以下△5八と▲同金△5七歩成▲3四歩△2四角(下図)と激しいパンチの打ち合いとなりました。
ここで里見倉敷藤花は角を逃げずに△4七とと、金を取りました。対して、伊藤女流三段は▲2四歩では攻め合い負けと見たか、▲4七同金と手を戻す順を選択。ここの折衝は後手がポイントを挙げた感じとなりました。
(朝の伊藤女流三段)
(朝の里見倉敷藤花)
図は14時47分頃の局面。控室では里見香奈女流四冠が盛り返しているの声が上がっており、西村立会人も「これはかなり紛れてきたね」と同調しました。残り時間はともに10分を切っており、秒読みに追われながらの終盤戦へと突入しそうです。
(華水亭室内から望んだ米子の朝)
(14時頃、次の一手解答の集計中である大盤解説会場では、西村立会人と斎田女流五段が解説会にゲスト出演していた)
次の一手正解者に抽選で当たる対局関係者の色紙を紹介します。
(集計が終わり、解説者が元に戻ったあと、次の一手の正解が発表された)
図は里見倉敷藤花が△6五桂と角取りに桂を跳ねだした局面。ここで伊藤女流三段は▲5四歩と、角取りを逃げずに5筋の歩を突き出しました。対して、△7七桂成は▲6四飛で悪いと見たか、里見倉敷藤花は△5四同飛と応じると、以下▲2二角成△同玉▲6三角(下図)と進行しました。この順を見た西村立会人は「これは振り飛車がよさそうですね」と、先手持ちの見解を示しています。